第2章の振り返り
第2章では音量が小さいという問題が発生し、ヘッドホンアンプを購入すること解消されたものの、さらに音ずれ(映像に対して音が遅れること)というさらなる問題が発生していることに気づいてしまいました。
第2章までの購入金額:約4万6,800円
<第2章時点の構成図>
今回の章で重要になるのでデジタル接続(赤矢印)、アナログ接続(青矢印)を色で区分しました。

第3章 変換アダプターに手を出しすぎて火傷編
今回の第3章ではゲーミング製品では有名なAstro変換アダプターも使ってみているので、これから検討している人は接続方法など参考にしてみてください。
音ずれの原因を検証
まず、私はAmazon Echoから音が出るまでにセレクター、モニター、ヘッドホンアンプと3つも経由しているから音ずれしているのではないかと考えました。そこでモニターに出力せずにHDMIから音声だけをステレオミニプラグで取り出せるもの(HDMI音声分離器)がないかと思いました。
これはセレクター、モニター、ヘッドホンアンプの3つうち、モニターを経由させず、セレクター→HDMI音声分離器→ヘッドホンアンプという接続方法です。というのもヘッドホンアンプを購入して音ずれに気がついたものの、実際にはセレクター、モニターの2つを経由した時点で音ずれが気づくレベルで発生していて、ヘッドホンアンプは原因になっていなかったからです。
音声分離機を購入してみる
HDMIから音声を取り出す機器(HDMI音声分離器)はAmazonにありました。ほとんど中国製で、価格はだいたい2,000円〜3,000円と安価なものでした。そのためすぐに2,500円くらいの商品を注文しました。
接続方法を詳しく書くとPC起点の例としてこのようになります。
PC → セレクター → HDMI音声分離器 → ヘッドホンアンプ → Amazon Echo
この接続方法で実際に接続したところ、音がAmazon Echoだけでなく、モニターのスピーカーからも出てきました。あれ、あれれと、これ「音声分離」てだよね?となりました。
さらに音もモニター経由で出力した時よりさらに遅延していました。そうです。中国製のハズレを引いてしまったのです。音声を分離させることもなく、音も遅延するという原因はわかりませんが、とにかく粗悪品を掴まされてしまいました。
私はAmazonでこんな粗悪品を掴んだことはありませんでしたので、この時、初めてAmazonの返品制度を知りました。不具合や性能に問題があればちゃんと返品できるんですね。すでに予算もかなりオーバーしていたので返品できて本当に良かったです。
改めて音が遅延する原因を調査
安い機器では解決しないと分かったので改めて音が遅延する原因について調べて整理しました。
- スピーカーやヘッドホン、イヤホンはアナログ出力
- PCやゲームなどのデジタル機器は当然デジタル出力
- デジタルからアナログへの変換は相当の機器が必要
つまり、PCやゲームなどのデジタルで出力される音をスピーカーなどのアナログ機器で正確に(遅延なく)聴きたい場合にはデジタルからアナログに変換する機器が必要ということだったのです。
これはオーディオ機器に手を出したことがある人にとっては常識のようで、一般的にDAC(読み方は「ダック」、デジタルアナログコンバーター、以下DACとします)と言うようです。このDACという機器の値段はピンキリで上の値段を見たらキリがないほどでした(他の機能付きでありますが、3桁万円なんていうのもありました)。
またゲーミング業界でもDACがあって、これにはイコライザー機能がついていたり、ボイスチャットとゲーム音のバランスをミキシングできたり、追加機能があるものでした。FPSゲームは音の遅延は絶対に許されないので、FPSゲームでも使われるようなゲーミング製品でHDMIから音声を分離できるものはないかと探すことにしました。
変換アダプターを購入
すると数多くのレビューや使い方の紹介が多い製品でAstroの変換アダプター(4,000円)という製品が見つかりました。これはHDMIをHDMIと光デジタル端子(SPDIF)に分離する変換アダプターでした。価格はリーズナブルで良かったのですが、音声の出力が光デジタル端子(SPDIF)という点は困りました。
そもそも光デジタル?と初めて聞いた端子で、調べたところUSBと同じでデジタルでデータを転送する際に使うものだったのです。つまりこのAstro 変換アダプターはHDMIをHDMIと光デジタルに変換するというアダプターだったのです。
話はそれますが、この製品はPS4(Playstation4)に光デジタル端子(SPDIF)の出力端子があったことから、ゲーミングアンプは光デジタル端子での入力としている機器が多くあって、それらの機器を光デジタル出力のなくなったPS5(Playstation5)でも使用できるようにするために作られたという位置付け製品でした。
HDMIから音声を分離するものでレビューの良い製品はこれしか見つからなかったのと、光デジタルからアナログに変換する機器はリーズナブルな製品が多く存在していたので、Astroの変換アダプターを購入することにしました。
最も最初からDAC機能を持つゲーミングアンプを買うという選択肢もありますが、ゲーミングアンプはどれも1万円以上で、安いものでAstro MixAmpという製品で13,000円します。一方で接続機器は増えますが、Astro変換アダプターと光デジタルをアナログに変換する機器の2つを購入しても7,500円だったのでこの方法で接続することにしました。
なお、光デジタルをアナログに変換するDACは海外オーディオメーカーFiiOのTAISHANというDACしました。値段も3,500円とリーズナブルだったことに加えて、FiiOはその他のオーディオ機器でもレビューが良く、オーディオメーカーとしての評判も良かったからです。
Astro 変換アダプターを使って実際に接続
これらが届いた後の構成はAstroアダプターを経由して以下の構成となりました。
映像 : Astro変換アダプター → モニターに出力
音声 : Astro変換アダプター → FiiOのDAC → RCAケーブル → ヘッドフォンアンプ → Amazon Echoに出力
結果的としては非常にうまくいきました。遅延はほとんど感じないまでになっていて今までの音ずれが全くなくなっていました。最初の構成よりも接続機器が増えているにも関わらず、音ずれがなくなったので、素人の私はDACすげーとシンプルに感動しました。だからこそAstro変換アダプターはPS5用として数多くのレビューや紹介する動画、ブログがあるわけですね。
別の問題が発生
しかし後々これが火傷の原因ともなるのだが、Astroの変換アダプターは4K60hzまでしか対応していないません。この仕様については元から認識はしていたのだが、音ずれをどうしても解消したかったので、4K60hzまでという仕様には目を背けてしまったのです。
もちろん4k60hzまで対応で良いという人がいれば、Astroの変換アダプターは価格もリーズナブルなので、他の製品を試すぐらいならこれを買った方、手間もなく満足度は高いと思います。
一方で私は4K120hz対応モニターを持っていないのに、セレクターやセレクターから出力用のケーブルはわざわざ高価な4K120hzに対応できるHDMIを買っていました。将来的にモニターを買い替えることを想定してです。
これによって結局この方法では納得がいかず、最終章の4章に入っていきます。
第3章までのまとめ
こうして第1章(3万8,800円)、第2章(8,000円)、第3章(7,500円)と総額5万4,300円と5万円を超えてきてしまいました。第2章のヘッドホンアンプと第3章の変換アダプター+DACだけでも(ケーブル代も含めると)1万6,700円と1万円を超えてきてしまいました。
Astro変換アダプターを購入する際に見つけたゲーミングアンプの価格は13,000円で買えることを考えますと、ヘッドホンアンプ、変換アダプター、DACのそれぞれを単品で買って総額で結局買えてしまうということが判明しました。
これがまさにナンピン地獄でした。もう少しちゃんと考えてナンピンするべきところ、早まって買ってしまったことによって傷口をより広げてしまっていたのです。幸い、Amazonには返品制度がありますので株式と違って損失補填が可能ですが。
すでに勘づいている人もいると思いますが、映像と音声を分離しはじめた時点でアンプ機能やDAC機能などこれら全ての機能を兼ね備えるのがオーディオインターフェイスになります。さらにオーディオインターフェイスはDAC(デジタルアナログコンバーター)だけではなく、その逆のアナログデジタルコンバーターの機能も持っています。
第4章ではそこに到達するまでと総額いくらになるのかについて書いています。
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