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株主の解説

株主優待廃止リスクの高い5社を独自分析。オリックスの優待廃止事例から株主構成に基づく分析手法を解説

オリックスが株主優待を廃止した影響は非常に大きいと考えています。そこで今後、オリックスの事例の影響を受ける株主優待廃止リスクの高い企業を独自に分析しました。またこれから解説するこの分析手法を参考にしていただくことで、皆さんが株主優待目的で株式保有する企業がオリックスの事例の影響を受けて株主優待廃止のリスクが高いのかも把握することができます。

早速ですが、株主優待廃止リスクの高い企業の上位5社を見てみましょう。

<株主優待廃止リスク上位5社>
優待廃止リスク5社

この5社の選定方法はオリックスと共通する下記2つの条件に基づいて選定しています。
①外国人保有率の上位
②株主優待が自社と関連性の薄い金券やカタログギフトなどである

これは時事通信社の報道でオリックスが株主優待廃止の理由を「海外投資家の不公平感が大きかった」と回答していることを根拠とし、また事業と関連性の薄い株主優待であったこともより不公平感につながったと独自に仮説を立て、この2つを条件としました。

それでは実際の分析方法と株主優待廃止リスクの高い上位5社それぞれについて解説します。

株主優待廃止リスクの高い企業の選定方法

分析①:外国人保有率と株主優待の有無によるスクリーニング

まず四季報で前上場企業から株主優待を導入していて、かつ外国人保有率の大きい順に抽出をします。この条件にあう全ての企業を出してもキリがないので、今回は特にリスクの高い5社まで選定できるところまで抽出しました。

この結果は<スクリーニング時のデータ>のようになります。しかし四季報の外国人保有率には純粋な海外投資家でない保有も含まれています。そのためそれぞれの企業の大株主を調べ、外国人保有率の大半が親会社やグループ会社である企業を除いていきます。これにより、例えば外国人保有率2位のポラリスHDは外国人保有率の大半は親会社の持分であることから純粋な海外投資家持分でないと確認ができたので除外しています。以降、備考の列に「親会社が外国株主で除外」と記載の企業は同じ理由です。

<スクリーニング時のデータ>
スクリーニング

分析②:株主優待が自社関連でない企業の絞り込み

次に外国人保有率が純粋な海外投資家である(親会社でない)企業のうち、株主優待の内容が自社商品など当該企業と関連性の高いものである企業を除いていきます。例えば外国人保有率1位のMonotaroの株主優待はプライベートブランドの商品でしたので除外しました。以降、備考の列に「自社関連優待で除外」と記載の企業は同じ理由です。

選定結果:株主優待廃止リスクの高い5社

分析①、②で絞り込んだ企業が、先ほどの表において赤枠に囲っていた企業で、株主優待廃止リスクが特に高い5社となります。その5社を抜粋した表が以下の通りです。

<株主優待廃止リスク上位5社>
優待廃止リスク5社

これらの企業はすでに廃止を決定しているオリックスとの共通点を持っています。
<オリックスとの共通点>
①外国人保有率の上位
②株主優待が自社と関連性の薄い金券やカタログギフトなどである

日本M&Aセンターはお米なので優先度が低いために5社には含めていません。
それではこの5社について補足の説明をしていきます。

大東建託>
基本的に自社サービスが株主優待の内容となっていますが、1年以上保有の株主については全国共通商品券が選択できるようになっています。そのため大東建託については株主優待の廃止というよりも改悪のリスクがあります。

長谷川香料、フジテック>
この2社は最もオリックスと状況が近いです。株主優待の内容は自社とは全く関係のないもので、かつ海外投資家の保有比率が高いことから、この5社の中でも最も廃止リスクの高い2社と言えます。

エイシンアンスター、東亜ディーケーケー
この2社では資本業務提携先の外国人株主がエイシアンスターは約25%、東亜ディーケーケーは約33%の保有しています。資本業務提携先ですから親会社よりも事業の関係性が遠く、利益の享受も少ないので力関係によってはオリックスの株主優待廃止を受けて、資本業務提携先から優待廃止の打診もあり得ると考えました。

これで優待廃止リスクの高い企業分析は以上です。ご参考になれば幸いです。
当ブログでは上場企業の「株主」に焦点を当てて、企業分析を行なっています。今回の分析のきっかけとなったオリックスの株主優待廃止に関する分析もこちらの記事で行なっています。

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