FIIO FH15 v2

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FiiO FH15 日本最速レビューと実機紹介、FH5と比較

12月9日にFiiOからFH15、FF5の公式発表がありました。以前の記事では公式発表前にFF5を入手し、レビューをしました。今回はFiiO FH15を発売日に購入し、本日(12月13日)に入手できましたのでレビューをしていきたいと思います。1世代前に当たるFiiO FH5との比較もしていきます。日本でも発売が1月27日に決定しました。

FiiO FH15 販売ページ Amazon / フジヤエービック

FH15 1
FH15

FiiO FH15はFH5の後継機に当たる機種となります。ドライバー構成はFH5と同じく1DD+3BAです。FiiO FH5では同じ世代の製品にFH5sがありますが、こちらは2DD+2BAでセミオープン型となっており、派生系の機種となりますので今回のFiiO FH15とはまた趣向の異なる製品となります。また今回FiiO FH15という名前から分かる通り、ナンバリングのルールが変わっています。今後FiiO製品においてはFiiO FH5、FH15、FH25というように2桁目の数字がアップグレードを意味します。製品のカテゴリーやグレード、派生系についてはこれまで通りです。カテゴリーは頭文字のアルファベット(M、BTR、FHなど)、製品グレードは下1桁目の数字(1〜9)、派生系は語尾のアルファベット(K、S、Proなど)で表されます。

早速FH15の初期的な感想としてはFiiO FH5とよくよく聴き比べてみると粒さにその変化を感じ取れ、その変化は確実なアップグレードになっています。この「よくよく聴き比べてみると」という点については誤解を恐れずに言えば、ライトなFiiOユーザーから、「FiiO FH15はFH5からマイナーチェンジだ」と言われても、反論しにくいという印象があります。しかし、FiiO FH15の持つポテンシャルとして今までのFiiOイヤホンよりも中域〜高域の滑らかさがとても優れています。これはFHシリーズだけでなく、FD、FAシリーズの同グレードのイヤホンに対してもです。FiiO FH15そのものの全体の初期的な印象としてはFiiO FH5の良さを残しながら、低域〜高域までの分離感が良くなり、高域の解像度が向上したことで音の輪郭が出ているというところでしょうか。輪郭が出ていると言っても前述の通り、質感としてはスムースです。低域の質感はFH5に近いままです。音のバランスとしてはFiiO FH5とFH3の中間くらいで、弱ドンシャリかややフラットです。FiiO FH5はウォーム寄りの音色で心地よい反面、全体の音が混ざり気味でやや輪郭がはっきりとせず、ボワつくと感じる側面もあるので、そういう意味ではFiiO FH15はFH5の弱点を克服し、確実なアップグレードをされたイヤホンと言えます。今回FiiO FH15を聴いたことでナンバリングの付け方が変わったように、FiiOのイヤホンも新世代へと移行しつつあると強く感じました。FiiO FF5でもそうでしたが、これまでのFiiOイヤホンと中域〜高域の表現、解像度の高さにはっきりとした変化(進化)を感じているからです。

それでは早速、FH15の実機紹介と詳細なレビューです。

FiiO FH15 概要と実機紹介

発売日:2023年1月27日 価格:39,600円

FiiO FH15 販売ページ Amazon / フジヤエービック

以前の記事で公式の発表内容を詳しくご紹介しています。今記事ではポイントに絞って、実機を合わせて紹介していきます。公式の発表内容を詳細に知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

FiiO FH15 / FF5 2022年冬ローンチイベント発表情報まとめ

FH15 外箱

FiiO FH15 位置付け

FiiO FH15は1DD+3BAの構成で、同じ構成を持つFH5の次世代機種となります。同じFH5とつくイヤホンでFH5sがありますが、このFH5sは2DD+2BAという構成でFH5の派生系ではありますが少し趣向が異なります。FiiO のFHシリーズ(ハイブリッド型イヤホン)としてはこれまでFH1、F9Pro、FH1s、FH3、FH5、FH5s、FH7、FH7s、FH9があります。FHシリーズで最近、新発売されたのがFiiO FH7sで、最新の機種らしくこれまでのFHシリーズにおける最終地点とも言える完成度となっていました。そしてFiiO FH9はフラグシップとしてシルキーな高域という特徴的なサウンドを持っています。FiiO FH3はFiiOのエントリー機として評価の高いバランス感覚の優れたイヤホンです。個人的にはFHシリーズはFH9を除き、やや低音の量感が多いシリーズという印象があります。このようなドンシャリの傾向はFDシリーズともにFiiOらしい音作りを表しているシリーズといえます。そして今回のFiiO FH15はその傾向を引き継ぎつつも、新世代のイヤホンとして幾つかの新開発の技術が投入されており、その辺りがこの後のレビューでもご紹介するこれまでのFiiOイヤホンにない良さを発揮できていると考えています。

FH15 FH5形状比較
左:FH5、右:FH15

FiiO FH15 特徴

まず採用されたダイナミックドライバーは新開発のカーボンベースのダイヤフラムでできた10mmのDDとなっています。この新開発のカーボンベースのダイヤフラムはFiiO FF5のDDも同じ表記でしたので、サイズは異なりますが、おそらく同じ素材のものが共通して採用されているとみられます。次にBAドライバーは、中域用にカスタムされたKnowles製BAが、高域用には2基のKnowles製BAが搭載されています。FiiO FH5との違いという面では、FH5はポリマーナノコンポジット製ダイナミックドライバーが採用されていて、DDの素材が異なります。BAドライバーは双方ともKnowles製が採用されていますので型番の違いとなります。FH5のBAドライバーはそれぞれ中域「ED30262」、高域「31082」です。FH15は「30262」、「33518」です。FH15の中域用はFH5と同じ型番の「30262」ですが、カスタムされたKnowles製BAとなりますのでチューニングが異なると見られます。「33518」はFH1sで使われているKnowles製BAとなります。このようにドライバー構成においてもFiiO FH15は既存製品にはない新たな組み合わせとなっています。その他FiiO FH15はノッチフィルターの構造がカスタマイズされていて、1KHz〜4kHzのレスポンスが向上しています。またFiiO FH5でも採用されていたS.Turboアコースティックデザインにより、ドライバー間の音の干渉を抑えています。

そして最も特徴的なのは形状とフェイスプレートのデザインです。いずれもこれまでのFiiOイヤホンにはないデザイン、形状になっています。実はこのFiiO FH15の形状はすでにFiiOから公開されていて、それはFiiO FH15発売前の2022年10月にFiiOはHead-Fiでイヤホンの形状に関するアンケートになります。そのアンケートがとられたイヤホンの形状は実物のFiiOイヤホンで表すと下記の4つでした。CIEM型はFiiOのFA、FHシリーズに採用されていて、古典的な円筒型はFDシリーズで採用されています。この中でFH15はCIEM型の類系と形が一緒なので、この時点でFiiO FH15の形状は概ね決まっていて、その上でアンケートを取っていた可能性があると推察されます。結果的にCIEMまたはCIEM型の類系を好むコメントが多いように見受けられたので変更なく、CIEM型の類系でFiiO FH15はリリースされたと見られます。重さでいうとFiiO FH5より僅かに軽く、FH5が7.5g、FH15は6.5gでした。

FH15 形状FH15
CIEM型の類系:FH15
FH15 形状FH5
CIEM型:FH5
FH15 形状JD7
古典的な円筒型:JD7
FH15 形状F9Pro
フットボール型:F9Pro

そしてフェースプレートのデザインです。アルミニウム合金を採用し、このデザインにするために3回ものリファイン加工を行なっています。龍の鱗をデザインエッセンスとして取り入れています。これまでのFiiOイヤホンのいずれとも似ても似つかないデザインとなっています。

FH15 デザイン
FIIO FH15 フェイスプレート

FiiO FH15 レビュー

FiiO FH15 同梱物

FH15 同梱物
FIIO FH15同梱物

FiiO FH15の同梱物はイヤホン本体、ケーブル、音導管、イヤーピース(HS18+5種の計6種)、交換用プラグ(4.4mm)、キャリングケース、クリーニングブラシ、MMCXリムーバブルツール、説明書です。FH7sは購入していないのでわかりませんが、FH15ではイヤーピースがプラスチック製のハードケースに入っていました。これまで紙の箱に入っているだけ、またはスポンジに差し込まれてるだけで取り出すにもしまうにも面倒でしたので、イヤーピース用のハードケースは非常に嬉しいです。また同梱物においてもFiiO FH5と比較すると、FH5ではケーブルが通常のLC-3.5Bという標準ケーブルに対して、FiiO FH15はオリジナルの銀メッキ単結晶銅ケーブルがついており、ケーブルがそのままでも十分なものになっています。

FiiO FH15 デザイン、装着感のレビュー

前述の通り、FiiO FH15ではCIEM型の類系となる新たな形状となっています。これにより私個人としては装着感は良くなりました。それはこの形状が良いということよりも全体的にスリムになったからです。元々CEIM型は少々大きく、耳に対して圧迫感がありました。対してFiiO FH15の形状はスリムなので耳におさまりやすく、圧迫感も少ないです。FiiO FH3もFiiOのCIEM型イヤホンの中では小さめのデザインでしたので、感覚としては近いかもしれません。そしてフェイスプレートのデザインは思ったよりも落ち着いていました。色の印象もFiiO FH3の黒に近いです。ただFiiO FH3よりも傷つきにくい感触があります。

FiiO FH15 音のレビュー

箱だしの5時間程度のレビューです。今回FiiO FH15はディテール部分での進化となっていることから、FiiO M11 Plus LTD SS単体での試聴のほか、FiiO K7にLINE INしての試聴も行いました。またFiiO FH5との比較ではFH5を純正ケーブルのままと、LC-RBケーブルへアップグレードしたFiiO FH5との比較も行いました。リファレンス曲は国内の楽曲を中心に10曲前後です。

FH15 レビュー
FIIO FH15

初めにも記載しましたが、ライトなFiiOユーザーにとっては、また少しの試聴しかできない状況では「FiiO FH5からのマイナーチェンジだ」という印象は避けられないと思います。FiiO FH5から確実なアップグレードはあるものの、一聴してわかるほど明確な変化ではないからです。それでもFiiO FH5よりも音の輪郭がはっきりしていることを感じることはできると思います。しかし、1時間程度視聴してからはFiiO FH15の評価はグングンと上昇していきます。そして手持ちのFiiOイヤホンと聴き比べたくなることでしょう。それは中域〜高域にかけての音(特に女性ボーカルの裏声、ピアノの高い音、シンバルの音が顕著)がとても滑らかになっているからです。そして低域がそこに対して干渉しておらず、音の輪郭もしっかりしています。FiiO FH5との比較という意味では、FH5はウォーム寄りのサウンドで心地よい響きのある低音が全体を包み込むようなサウンドです。その反面で低音がボワつきがちです。またFiiOの同グレード(5)以下であればどのシリーズのイヤホンよりも、前述の通り、中域〜高域の音(特に女性ボーカルの裏声、ピアノの高い音、シンバルの音)がとても滑らかです。これらのアップグレードされたサウンドにより、FiiO FH3が得ていた高い評価を超える可能性があります。音のバランスとしてはFH3のようにややフラットよりで、音の干渉も少なく輪郭もはっきりしています。低域の質感はFH5の良さを引き継いでいて、タイトではなく柔らかい印象ですが、FiiO FH5のような深さは箱だし時点では感じられません。ただしこれはFiiO FH15のバランスとしては悪さはしていません。

FiiO FH15の初期的なレビューはこれで以上となります。

大きな変化とはいえないかもしれませんが、FiiO FH15は新世代のFiiOイヤホンとしての着実な進化を感じられるイヤホンです。これはFiiO FF5でも感じていて、中域〜高域の表現にはっきりとした変化があり、それを表す解像度や滑らかさの進化があります。FiiO FF5/FH15ローンチイベントのインプレッションとしてAKMチップの布石という書き方もしましたが、FiiO FH15を実際に聴いてみて、FiiOのESSチップを使ったDAP/DACで聴いてみたくなりました。FiiO FH15であればESS特有のタイトで解像度の高い高域をしっかり表現できるポテンシャルがあると感じたからです。まさかここにきてFiiO BTR7を手放さず持っておけばと後悔するとは思いもよりませんでした。そしてこれまでFiiOのイヤホンといえばFD3、FH3をエントリー機としてまずは買っておけ的な評判があったと思いますが、私はもう1万円頑張って、FiiO FH15を買っておけと今後は言いたいと思います。特にFH3を買うならFH15がより満足度が高いでしょう。

FiiO FH15 販売ページ Amazon / フジヤエービック

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