FIIO BTR13が2024年8月27日に中国で発売開始されました。この記事では製品概要およびレビュー情報を日本語に意訳してまとめていきます。日本では9月20日発売されます。
開封動画
FIIO BTR13の価格・発売日等販売情報
発売日:2024年9月20日(中国8月27日) 価格:11,990円前後(399元)
販売ページ:Amazon / eイヤホン / Aliexpress
FIIO BTR13は軽量ボディと豊富な機能で使いやすさを追求したようなモデルでありながら、価格もBTR3Kと同様に中国価格は円換算で、1万円を切る価格となりました。日本の販売価格は1万円〜1.2万円程度を予想していますが、ぜひ1万円前後に収まると嬉しいですね。(追記)日本の販売価格は1.2万円前後と予想の上限となりました。やはり人気のBTRシリーズは強気の価格設定となっています。
FIIO BTR13のスペック
FIIO BTR3Kとの比較表を作成しました。
モデル | BTR13 | BTR3K |
サイズ | 63.2*30*18.8mm | 58*25*11mm |
重量 | 約28.6g | 約25g |
ディスプレイ | 0.96インチIPS | NA(RGB LED) |
BTチップ | QCC5125 (CPU+DSP) | CSR8675 |
BTバージョン | 5.1 | 4.2 |
BTコーデック | AAC/SBC/aptX/ aptX HD/aptX LL/ aptX Adaptive/ LDAC | AAC/SBC/aptX/ aptX HD/aptX LL/ LDAC /LHDC |
DACチップ | CS43131*2 | AK4377A*2 |
出力端子 | 3.5/4.4mm | 3.5/2.5mm |
最大出力 | 220mW@32Ω | 25mW@32Ω |
SN比 | 128dB | 120dB |
充電時間 | >2時間 | NA |
持続時間 | 8時間 | 11時間 |
その他 | アプリ対応 ボタンコントロール インラインコントロール RGB モード切り替えスイッチ PEQ対応 UAC1.0対応 | アプリ対応 ボタンコントロール インラインコントロール RGB UAC1.0のみ |
FIIO BTR13の製品概要/特徴
多くのユースケース対応
FIIO BTR13はPC/BT/PHONEの3段階スイッチが使用できます。このスイッチによりパソコンのサウンドカードとして、Bluetoothレシーバーとして、スマートフォンDACとして、と各モードに瞬時に切り替え可能です。ユースケースの違いや異なるデバイスとの接続における面倒な設定を省き、1台で多様なシーンでの利用を可能にします。
PEQにより簡単操作で好みの音質に
FIIO BTR13にはFIIO独自アルゴリズムとアプリ、インターフェースを通じて、誰でも簡単にPEQを操作・設定できます。オンラインでは、プリセットの使用やユーザー同士のシェアが可能です。これは周波数、ゲイン、帯域幅の微調整まで、BTR13はあなたの個性的なサウンド調整をサポートします。
Bluetooth/USB DACの両方でHiFi音質を実現
FIIO BTR13は、Qualcomm QCC5125 Bluetoothチップを採用し、LDAC、aptX、aptX LL、aptX Adaptive、aptX HDなどのBluetoothコーデックに対応しています。これらハイレゾコーデックへの対応によりBluetoothでもUSB DACでも、最大96kHzのサンプリングレートによるハイレゾ音源の再生が可能です。
軽量ボディで高性能
FIIO BTR13はわずか28.6gの超軽量ボディで、ポータビリティと高性能を両立しています。内蔵アンプへの独立電源システムにより、性能を最大限に引き出すことができ、バランス出力は最大220mW+220mWにまで高めました。これはBTR3Kと比較して約2.8倍もの大幅な向上であり、同じチップを使用する製品の中でも最高の出力を誇ります。
その他、DACチップはデュアルCS43131、0.96インチのカラフルなIPSディスプレイ(日本語対応)、特許取得済みの車載モード、マイクとインラインコントロール対応、アプリ対応、UAC1.0モード対応などハード・ソフトの両面で高い性能があります。
FIIO BTR13 レビュー情報
FIIO BTR13は、FIIOが目指す「手軽さと高性能の融合」を体現したモデルです。コンパクトなデザインと軽量性、柔軟なモード切替、多様な機能、そしてバランスの取れた音質により、オーディオファンだけでなく、日常のリスニング体験を向上させたいすべてのユーザーにとって価値ある選択肢となります。特に、399元という手頃な価格ながら、従来の低価格Bluetoothデバイスの「高音が散らかる」「低音が曖昧」という欠点を克服し、バランスの取れた性能を実現しています。
画期的なデザインと使いやすさ
FIIO BTR13のデザインは、飛傲らしいスタイリッシュなラインを採用しています。0.96インチのIPSカラー画面は、単なる情報表示にとどまらず、メニュー操作やEQ設定など多機能なインターフェースを提供します。また、背面には一体型クリップが装備されており、衣服やバッグへの装着が簡単で便利です。さらに、付属のストラップを使用することで、首から掛けることも可能です。28gという軽量設計は日常使用の負担を軽減し、携帯性に優れています。
多様な使用シナリオに対応するモード切替
FIIO BTR13は、Bluetooth、PC、Phoneの3つのモードをワンタッチで切り替えることができます。PCモードではUSB DACとして動作し、USBポートからの供給電力のみで動作します。Phoneモードでは、内部バッテリーを使用してスマートフォンのバッテリー消耗を抑えます。Bluetoothモードでは、ワイヤレス接続の自由度が最大化されます。これにより、デスクトップからポータブル用途まで、多様なシナリオに柔軟に対応できる設計となっています。
機能の充実とカスタマイズ性
FIIO BTR13は、全体的な性能を高めるための機能が充実しています。例えば、PEQ(パラメトリックEQ)を搭載し、ユーザーが周波数、増幅量、帯域幅を自由に調整可能です。また、FIIOのプリセットを活用して特定のヘッドホンの音響特性に合わせた設定も可能です。これにより、細かなカスタマイズを通じて、ユーザー独自の音響体験を提供します。また、LDACなどのハイレゾ対応Bluetoothコーデックを採用することで、無線接続でも高音質を維持します。
サウンドの特徴とBTR15との比較
FIIO BTR13の音質は、「温かみと力強さの調和」とも言えるバランス感覚が特徴です。低音は量感を抑えつつも十分な力強さを持ち、中音域は温かく滑らかなボーカル表現を可能にします。高音域も健康的な音作りが施されており、繊細さと明瞭さが際立ちます。LDACやaptX HDを含むハイレゾBluetoothコーデックにも対応しており、無線と有線の音質差を極力抑えています。
低音域
FIIO BTR13の低音域は、適度な量感と引き締まった質感が特徴です。深い沈み込みを意識しつつも過剰な主張を避け、輪郭を保った柔軟な表現を実現しています。特に、打楽器のパーカッシブな響きやベースラインの再現において、エネルギッシュでありながら全体のバランスを崩さない低域表現が光ります。低音重視の音楽ジャンル(EDMやヒップホップなど)では、キックやベースがしっかりと支え、音楽のダイナミズムを存分に引き出します。
中音域
中音域は、FIIO BTR13の音質の中でも特に魅力的な部分であり、温かみのある滑らかな音色を持っています。ボーカルの再現力は目を見張るものがあり、特に男女どちらの声も自然でリアルに響きます。歌声のニュアンスや感情表現を細やかに再現する能力は、リスニング体験を大きく向上させます。例えば、アコースティック音楽やボーカル中心のバラードなどでは、声が楽器と調和しながらも存在感を失わない調整がされています。
高音域
FIIO BTR13の高音域は、鮮やかさと滑らかさを兼ね備えた設計です。解像度が高く、弦楽器やピアノの高音部の繊細さがよく再現されています。一方で、過度に尖ったり耳障りになることを避けるため、適度な抑制が効いています。そのため、クラシックやジャズなどで高音の伸びや響きを楽しむ際にも、長時間聴いていて疲れにくいのが特徴です。
音場と定位
FIIO BTR13は、コンパクトなサイズながら自然な音場感を持っています。横方向の広がりが強調されるだけでなく、音像の定位も適切で、楽器やボーカルの位置が明確に感じられます。このため、小規模な編成のアンサンブルやジャズセッションでは、それぞれの楽器が独立して聞こえるクリアなサウンドを楽しむことができます。
BTR15との比較
BTR15と比較すると、BTR13は全体的に落ち着きがあり、少し丸みのある音質です。一方、BTR15はより解像度と推力が高く、ダイナミックレンジが広い印象があります。ただし、BTR13も同価格帯の競合製品に比べて解像感が高く、特に中低音の再現性が優れています。ポップスやロック、ボーカル中心の楽曲では、BTR13の柔らかさと自然な表現力が心地よく、むしろ聴き疲れしにくいというメリットもあります。
EARL(ライフスタイルDX)
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