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FIIO JT1実機レビュー/バランスの取れたおすすめのエントリーモデル/マイク付/ゲームにもビジネスにも汎用性が高い

Fiio Jt1レビュー

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FIIO JT1の実機レビューです。中国発売日に購入し、50時間以上のエージングも完了しましたのでレビューをしていきます。日本では2024年6月21日に発売となります。

tipsFIIO JT1は50mmのダイナミックドライバーを搭載したヘッドホンです。サブブランドのモデルとなるため、海外価格の円換算で1万円前後とリーズナブルな価格ながら、エントリーモデルとして出力の要求度が低く、非常にバランスの取れたサウンドとなっています。装着感もよく、ケーブルもマイク付なので音楽を聴く以外で、ゲームや仕事でも使いやすいモデルとなっています。
FIIO JT1

レビュー総括(Summary)

まずデザインで、FIIO JT1のハウジングカバーは花びらのような柄にパンチングされたデザインです。FX15のような和っぽい雰囲気を持っています。特に好みが分かれるほど突飛なデザインではありませんが、これまでの流行的またはメカニカルではなく、和っぽいデザインは少し古風な印象です。

次に装着感です。FIIO JT1の重量は300gとFT3よりもだいぶ軽くなりました。200g前後のSony MDR-1AM2などの軽量モデルに比べると重量は感じますが、FT3同様、頭上のヘッドバンドが柔らかく負担が分散されるため、長時間の使用もより疲れにくいです。またイヤーパッドが耳をすっぽりと覆う楕円形の空間になっていて、側圧はFT3よりも強くなっていてズレにくくなっています。側圧がやや強めでも先の通り耳をすっぽり覆うイヤーパッドによって圧迫感も少ないです。

FIIO JT1はドンシャリのサウンドバランスです。軽量モデルに比較すると音が軽くなっておらず、臨場感があります。他方で低音が過度にブーストもされていません。ボーカルはクリアで、トーンの高いボーカルであれば口の形をはっきりと感じます。低音はブーミーではありませんが、やや鈍重でウォームよりに感じ、ボーカルは甘めの響きです。ドンシャリのバランスであるものの高音はやや抑え気味なので刺さりは感じません。高音が抑えめなのでやや低音が前に聞こえる場合もあります。

そしてFIIO JT1で特長的なのはK9PROなどの据え置きで使っても、KAシリーズやBTRシリーズの小型DACで使っても、大きくサウンドが劣後することはありません。もちろん据え置きの方が低音の輪郭が出て、全体の音像がはっきりとしますが、駆動力の低いDACでもJT1のサウンドの良さをしっかりと感じます。この点はエントリーとして敷居を低くして多くの人に楽しんでもらいたいという製品コンセプトにピッタリの性能です。上を見ればキリがありませんが、1万円前後でこのサウンドバランス、装着感では特に悪いところがあまり見当たらない製品です。強いてあげれば、高音の滑らかさがもう少しあると良かったです。あとサウンドとは別ですが、個人的には安価で軽量なモデルは外でも使いたいのでファッション性を取り入れたデザインだとさらに良いです。なお、予算があるユーザーにはFT3やFT5をおすすめします。

Pros
  • 装着感が良い
  • ボーカルがクリアで甘め
  • 低音や高音の十分な解像度
  • 適切な重み、厚みがある
Cons
  • 高音の滑らかさがもう少し
FIIO
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FIIO JT1 発売日・価格

発売日:2024年6月21日(中国2023年10月31日) / 価格:13,200円(399元/70ドル)

販売ページ:Amazon / eイヤホン / Aliexpress

FIIO JT1は人民元の円換算では1万円を切る非常にリーズナブルな価格のヘッドホンとなっています。ただしドルの円換算では円安により1万円前後です。もし日本で発売された場合には、ドルベースの海外価格から1.5万円前後の価格になると予想されますが、できれば1.2万円くらいに抑えられるとよりサウンドの優位性があるように思います。(追記)日本での価格は1.5万円前後と予想通りになりました。

FIIO JT1の概要

詳しい製品情報はこちらの記事をご覧ください。

同梱物

FIIO JT1同梱物

FIIO JT1の同梱物は次のとおりです。一般的な内容です。

  • ヘッドホン本体
  • ケーブル(マイク付3.5mm4極)
  • ヘッドホン収納バッグ
  • 説明書+ワランティカード

ケーブルについて

FIIO JT1プラグ
FIIO JT1コネクタ
FIIO JT1マイク

FIIO JT1のケーブルは長さが1.5mmと標準的な長さで、マイク付となっています。そのため上の写真の通り、プラグは3.5mmの4極で、ヘッドホン側のコネクタは3.5mmの3極の両出しとなっています。プラグカバーにL/Rの表記はありませんが、プラグが赤(R)、青(L)と色が付いています。そしてマイクモジュールは右側にあり、ボタンが一つ付いています。インラインコントール対応だと再生/停止ができました。またJT1は通常の3.5mm2極両出し用のケーブルとも互換性があり、FT3やFT5のケーブルを使用することができます。さらに言えば、このJT1付属のマイク付ケーブルは3.5mm TRS両出しのヘッドホンであれば同じように使うことができます。すべての機種を試していませんが、手持ちの他社製であるTHIEAUDIO GHOSTでもマイクが使用できたからです。コネクタが同じであればお気に入りのヘッドホンをマイク付きとして運用することができます。

FIIO JT1ヘッドホン側
FIIO JT1 LR表記

次のこれらの写真はFIIO JT1のヘッドホン側です。ヘッドホン本体のコネクタ近くにはL/Rの表記はされてなく、ヘッドバンド内側の位置にのみL/Rの表記があります。ただこのヘッドバンドの表記L(青)とR(赤)の色と一致して、付属ケーブルのプラグに青と赤の色が付いているので、ケーブルを接続するときはL/Rがわかりやすいです。

外観・装着感レビュー

外観レビュー

FIIO JT1ハウジング
FIIO JT1ヘッドバンド

FIIO JT1のハウジングカバーは花びらのような柄にパンチングされたデザインで、アルミニウム合金製のハウジングです。ヘッドバンドのサポートはステンレススチールで重くならないよう薄く加工されていてかなり硬いので、手を怪我しないように気をつける必要があります。ヘッドホンバンドにはFIIOのロゴが描かれていて、モニターヘッドホンのようなデザインです。ハウジング素材はABSになっています。全体的に安っぽくならないように丁寧にデザインされています。ハウンジングのカバーが花びらっぽく見えるのでFX15のような和をイメージするデザインで、ヘッドホンになるとより古風な印象を受けました。そのため流行的なデザインとは言えず、エントリーモデルによくあるようなファッション性はありません。

装着感レビュー

FIIO JT1クッション

FIIO JT1は、モニターヘッドホンのようなふかふかとした素材ながら、それが分厚めとイヤーパッドなっていてます。さらに耳を覆う大きめの空間があるため、耳への当たりが少なく、長時間の使用でも圧迫感が少ないです。3時間ほどボイスチェットで使用しましたが、コメカミや顎の付け根も痛くなりにくく、問題なく使用できました。300gと軽量と言える部類でありながら、ヘッドバンドも伸縮性がよく頭上の負担を分散してくれます。そのため頭上も痛くなりにくく、装着感が良いヘッドホンといえます。

サウンドレビュー

FIIO JT1

ボーカルの甘いサウンド

サウンドバランスはドンシャリです。軽量タイプのヘッドホンに比べるとしっかりと低音が出ていて、音の厚みや重みが適切にあり、臨場感があります。他方で過度な低音、ブーミーにもなっていません。そのためボーカルはクリアで、トーンの高いボーカルであれば口の形をはっきりと感じることができます。低音はやや鈍重で輪郭はそこまではっきりしていませんが、それがウォーム寄りのサウンドとなっていて、ボーカルが甘く聴こえます。解像度も十分に持っているため、音数が多い曲でも楽しむことができます。ただ音場は標準的ですので、どちらかといえばPOPSなど流行曲向きです。またドンシャリであるものの、高音の刺さりになるような音域は抑えられています。ただもう少し高音に滑らかさがあると良いなと思いました。曲によっては高音が抑えめなのでやや低音が前に聞こえる場合もあります。

上流の駆動力に依存することなく楽しめる

FIIO JT1のインピーダンスは32Ω、感度103dBとイヤホンにもあるような一般的な能率で、サウンドが上流の駆動力に影響されにくいです。ヘッドホンというと据え置きの方が楽しめるというケースが多いですが、FIIO JT1は小型DACなどでも十分に駆動することができます。もちろん据え置きの方が低音の輪郭が出て、全体の音像がはっきりとする印象はありますが、DAC自体の性能差以上にサウンドが大きく劣後するようには感じませんでした。

以上、FIIO JT1のレビューでした。

個人的にFIIO JT1はおすすめです。それは1万円前後という価格の中で非常にバランスの取れていると感じたからです。ファッション性は欠けていますが、サウンド面では妥協のないエントリーモデルのヘッドホンです。

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EARL(ライフスタイルDX) 
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EARL

FIIO製品を中心としたオーディオ情報を発信しています。FIIO製品は専門的に最新情報を最速でお届けすることを目指しています。当ブログではFIIOのイヤホンの全ておよび2022年以降の新製品の多くを購入し、レビューを行なっております。

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