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NOBUNAGA Labs 鶯 新作イントラコンカ型イヤホンレビュー

鶯

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NOBUNAGA Labsからやっとインイヤーイヤホンが12月17日に発売されました。それがこの「鶯」です。インイヤー好きの私としては楽しみにしていたイヤホンでしたので予約をして、発売日に入手しました。

NOBUNAGA Labs 鶯  Amazon

鶯 外箱

この記事はNOBUNAGA Labs 鶯の箱だしレビュー、100時間経過後のレビューを行なっていきます。初めに少しインイヤー好きの経緯についてお話しさせてください。カナル型がずっと苦手だった私はApple Earbudsのヘビーユーザーでした。Airpodsもインイヤー型の第2世代を使っていたくらいです。そこからオーディオに出会い、FiiOに出会い、沼に落ちていきましたが、この経緯から今でもインイヤーが好きです。特にFiiOのインイヤーを好んで使っています。これまで、NICEHCK EB2Sのアンバランスタイプとバランスタイプ、FiiO EM 3K/FF3/FF5を使っています。FiiOのFF3のクオリティの高さに感動して、それ以来はあまり低価格のインイヤーは買っていません。FF3を買ってから、インイヤーもカナル型と同等の性能を持っていると気づいたからです。

と前置きが長くなってしまいましたが、早速、NOBUNAGA Labs 鶯の初期的な印象です。まず外観はアルミ筐体がTHE インイヤーという見た目で、懐かしさを感じさせます。ケーブルの電線ぽい感じも昔ながらという言葉がマッチします。そして実際のサウンド面ですが、箱だし時点・純正ケーブルという前提でインイヤーの域を出ていません。というのも解像度が一定以上あるのですが、あまり音の分離がありません。音の分離というのは低域から高域までの音が混ざってしまっています。これにより輪郭がややぼやけています。スポンジをつけてみるとボーカルが明るく聴こえてきます。アルミ筐体の影響なのか、中高域〜高域が反響して強めに出ている印象です。反響の仕方からか、やや音に薄さや詰まりを感じます。そのためややカマボコより、もしくはフラットです。低音も出ていますが、打ち込みが少し弱めです。3000円台のインイヤーと比較すると、音の明瞭感やバランスともに優れていますが、インイヤーのミッドエンド〜ハイエンドと比較すると物足りない印象です。ちょっと中途半端な印象を受けてします。しかし、このNOBUNAGA Labs 鶯の特徴としてリケーブル可能という点があります。そのためリケーブルすることで、自分好みのサウンドへ変化させることができます。そういう意味では低域〜高域まで比較的バランスよく出ているサウンドはマッチしていると思います。インイヤーは100時間以上のエージングが必要と言われていますので、エージング後を楽しみにしたいと思います。

(追記)エージング30時間超えてきたところで、やや低音の量感が増えてきています。低音が優しく包み込むようなインイヤーらしいウォームぽいサウンドに近づいてきた印象です。これまで中高域〜高域が明るさが目立っていましたところから、やや低音が前に出てきまいした。さらにここからどうなるか楽しみです。

(さらに追記)100時間のエージングを終えたフォローアップレビューを追加しました。

それではここからはNOBUNAGA Labs 鶯の実機紹介と詳細なレビューです。

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NOBUNAGA Labs 鶯 概要

箱の裏に特徴などが書いてありましたので、その内容を引用します。

鶯 箱うら
NOBUNAGA Labs 鶯 箱裏の説明

NOBUNAGA Labs 鶯の特徴

  • 大口径 15.4mm ダイナミックドライバー型
  • 優れた音響特性と高剛性を両立するアルミ筐体
  • 効率的な信号伝達を可能にするOFCケーブル
  • 汎用性の高いMMCXコネクタ着脱式
  • 軽快な装着性で耳への負担も軽減
  • 持ち運びに便利なポーチ付き
NOBUNAGA Labs 鶯 外箱

15.4mmというサイズはNICEHCKのEB2Sと同じサイズです。FiiOのインイヤーは14.2mmとサイズは小さめのダイナミックドライバーを採用しています。後述しますが、このサイズの違いが装着感に影響しています。

NOBUNAGA Labs 鶯 同梱物

鶯 同梱物
NOBUNAGA Labs 鶯の同梱物

NOBUNAGA Labs 鶯の同梱物はイヤホン本体、ケーブル(装着済)、イヤーチップ(イヤーカバー)1種類、ポーチです。同梱物は低価格帯のインイヤーと同じラインナップです。

NOBUNAGA Labs 鶯 レビュー

鶯 サムネ
NOBUNAGA Labs 鶯

NOBUNAGA Labs 鶯 外観、装着感のレビュー

まず外観はTHE インイヤーです。内側の耳に当たる部分は銀色のアルミがそのままで懐かしさを感じさせます。外観は黒にしてよかったです。素材自体は値段なりの印象でシルバーにしていたら少し安っぽい、おもちゃっぽい感じになってしまいそうです。そういう点も含めてインイヤーらしさが好みの場合はシルバーが良いと思います。ケーブルの取り回しは普通です。見た目は電線のような低価格帯のイヤホンによくあるケーブルですが、太さやしなやかさはさすがNOBUNAGA Labsでクオリティは良いです。やや分岐後のケーブルが細く断線リスクは気になります。次に装着感です。ここがインイヤーの好みの分かれるポイントになりますが、少し大きいです。EB2Sをつけたことがある方はそれとほぼ同じとご理解ください。やや外耳の周りにぶつかります。前述したFiiOのインイヤーとのダイナミックドライバーのサイズ違いについてですが、FiiOのインイヤーは装着時の快適性を高めるために14.2mmというサイズを採用しています。これにより外耳周りにぶつかる感じが少ないです。対して、NOBUNAGA Labs 鶯は15.4mmとさらに大きいサイズを採用しているので、これにより耳への圧迫感が出ています。カナル型を普段から使う方は、初めはインイヤーの装着感の軽さに好印象だと思いますが、この大きめサイズのインイヤーは長時間使用すると徐々に外耳まわりが痛くなってきます。もう少し装着感を改善させる設計をして欲しかったです。(追記)エージング100時間を終え、やはり装着感の悪さが最後まで拭えませんでした。ドライバーサイズが15.4mmのインイヤー全般に言えることですが、やはり本体サイズが大きくなる分、装着感が悪いです。そしてこの15.4mmというドライバーサイズに音のメリットを感じないため、デメリットしかない印象です。

NOBUNAGA Labs 鶯 音のレビュー

箱だし2時間程度のレビューとフォローアップレビューは100時間経過後です。M11 Plus LTD → TOPPING NX7及びK7という環境で、リファレンス曲は国内楽曲を中心に10曲程度です。ケーブルは純正のまま、スポンジはあり、なし両方で聴いています。

初期的な印象としては、繰り返しになりますがインイヤーイヤホンの域を出ていません。しかしバランス感覚は優れています。リケーブルをすることで可能性の余地は残しているサウンドだと思います。ただし低価格帯のインイヤーによくある音の分離感のなさや低音の弱さが気になります。これにより音がしまらず、輪郭がぼやけていて、アタック感も弱いです。良い意味で捉えると低音が支配していないので、ボーカルの声が明瞭に聞こえます。アルミ筐体の反響効果なのか、高域も聴こえやすいです。低音が弱い分、音はやや軽めで、厚みはありません。3,000円台のインイヤーに対しては解像度は上だと思いますが、ミッドエンド〜ハイエンドのインイヤーと比べると見劣りします。リケーブル可能という点をどこまで可能性を感じ、リケーブルによってどこまで化けるかがこの製品の魅力に直結しそうです。またインイヤーはエージングが100時間以上必要とも言われているので、エージングを経てどのようにサウンドが変化するかも楽しみです。

フォローアップレビュー 〜エージング100時間経過〜

(追記)100時間程度のエージングが完了した後のレビューになります。30時間付近から出てきた低音がより主張してくるサウンドとなりました。これは低音がほど良くではなく、曲によってはやや支配的になってしまいます。低音の質感はボワつきすぎず、悪くはありませんが、低価格帯にありがちな潰れ方、解像度の低さがあります。また低音が出てきたことにより、当初特徴的であったボーカルや高音の明るさがやや弱くなっています。駆動力の弱いDACやDAPで聴く場合には高音が潰れてしまうようなサウンドになる可能性があります。それでも低価格帯のインイヤーに比べればボーカルの解像度はしっかりしているので、低音もしっかりしながら、ボーカルがくっきり聴こえるというサウンドで、聴く曲や環境によってはポテンシャルの高いインイヤーイヤホンです。そのためエージング後の総評としてはボーカルを聴かせるイヤホンという結論です。あまり複雑な曲は向いてなさそうです。またリケーブルによって楽しむことのできるイヤホンという印象は変わりません。最後に個人的に評価を大きく下げたポイントとしてはドライバーサイズが15.4mmと大きいサイズを採用したことによる装着感の悪さです。外耳に周りに圧迫感があり、インイヤーなのに長時間つけているのが難しいです。ミッドエンド〜ハイエンドのインイヤーは14.2mmやそれ以下のドライバーサイズを採用していることが多く、装着時の圧迫感が少ないです。リケーブルで楽しめるインイヤーだからこそ、つけ外しや長時間の使用に負担が少ないように装着感にも配慮して欲しかったです。

リケーブルをしてみて

エージング100時間を終えたのでリケーブルも試してみました。手持ちでシュアがけせずに使えるリケーブルとして、newspring NSC35M-C(4N OFCリッツ線)とnewspring NSC35M-H(4N OFC リッツ線+銀コート 4N OFC リッツ線)を試しました。純正ケーブルがどの程度の純度のOFCかは公開されていませんが、newspring NSC35M自体は元々2万円程度するものですので、ケーブル自体のグレードは上がっている前提でのリケーブルです。結論としてはOFC+銀コートよりも、OFC単体のケーブルへのグレードアップが良さそうです。これはボーカルを聴かせるイヤホンなので、銀コート(銀メッキ)特有の高音に締まりが出てしまうとボーカルが伸びきらず特徴が半減します。一方で純正と同じOFCケーブルにリケーブルすると、特徴を活かしたまま雑味が減って、音に奥行きが出て、ボーカルの伸びが良くなりました。まだ銀メッキのみのケーブル等を試せていませんが、まずはグレードの高いOFCケーブルへのリケーブルがおすすめです。

NOBUNAGA Labs 鶯  Amazon

以上です。

箱だしのレビュー、純正ケーブルのレビューからやや厳しめの評価で、エージング後はあまり化けることなく、低価格帯のインイヤーに比べると優れている程度のサウンドであったものの、引き続き厳しい評価となってしまいました。特に装着感の悪さから、私個人としては今後使うことはあまりないと思います。そして鶯はリケーブルという楽しみがあるものの、やはりインイヤーの域を出ていません。それは私が普段から聴いているFiiOのFF3やFF5はカナル型と遜色なく楽しむことができ、インイヤーならこんなものでいいよね、というイヤホンでないからです。そのためインイヤー・イントラコンカをこれ一本でというのにはおすすめできません。あくまで遊びのイヤホンとして購入するというイメージです。カナル型と同等のクオリティを求めている方はFiiO FF3/FF5/FF1を当ブログでは引き続きおすすめします。インイヤーのイメージや常識が覆されます。特にFF1は5,980円と鶯よりも低価格でありながら随所にこだわりを感じるイヤホンとなっていますのでぜひお試しください。

FIIO FF1 実機レビュー 〜汎用性の高いイントラコンカ

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