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2023年10月28日に開催されたヘッドホン祭りでのFIIO新製品の展示情報です。実際にヘッドホン祭りに行き、視聴したインプレッションも記載していきます。
今回ヘッドホン祭りで展示された日本未発表/未発売の製品はとても多く、次の通りでした。
- R9:オーディオストリーマーRシリーズのフラグシップモデル
- K9 AKM:K9のAKM製DACチップ版のモデル
- K11:デスクトップ型DACアンプでK5 PRO ESSの後継モデル
- Q15:ポータブル型DACアンプでQ5Sの後継モデル
- KA13:ドングル型DACアンプでKA3の後継モデル
- BTR15:Bluetoothレシーバー型DACアンプでBTR5の後継モデル
- FT5:平面駆動型ドライバー搭載のヘッドホン
- FT3 32Ω:FT3のインピーダンスが32Ω版のモデル
- FF3S:イントラコンカ型イヤホンで、FF3の派生モデル
- FA19:BA型のイヤホン
- KB3:DAC搭載のゲーミングキーボード
このうち、R9、K9 AKM、K11、BR13、Q15、BTR15、FT3 32Ω、FF3S、KB3は日本初展示となりました。K11とKA13はすでに購入してレビューもできているので、私はこの中からR9、K9 AKM、Q15、FT5、FT3 32Ω、FF3S、KB3を試聴してきましたのでその内容をまとめていきます。ちなみにBTR15は試聴し忘れました・・・
R9 オーディオストリーマー
FIIO R9はオーディオストリーマーRシリーズのフラグシップモデルで、ES9038PRO*2、THX AAA 788アンプを搭載しています。簡単にいえばM17の据え置き版となります。今回R7と比較してサウンドの進化はもちろんのこと、HDMI ARCモードが搭載され、HDMI IN/OUTの端子が増設されています。また電源モードがACとDCの切り替えの他、GND/NCの切り替えも搭載されています。また本体の大部分(液晶側)は全て鏡面仕上げとなっています。鏡面になると指紋や傷が気になりますが、実際に販売されるときはフィルムがはられ、指紋防止が塗布されるなど対策が施されるとのことでした。非常に高級感のある本体デザインでフラグシップに相応しい外観を持っていました。またサウンド面ではK9PROとの比較ではK9PROほど低音が前に出ているようには感じなかったです。どちらかといえば落ち着いたサウンドに感じました。デバイス情報ではバッテリー容量の記載はおそらく開発段階で残ってしまっているのか、本当に搭載されているのかは不明です。それ以外はFIIOのDAPと概ね同じスペックです。
FIIO K9 AKM デスクトップ型DACアンプ
FIIO K9 AKMはデスクトップ型DACアンプで、同じ型番を持つK9の派生モデルです。DACチップはおそらくQ15と同じAKM4499EX+AKM4191の構成と見られます。またXの情報によればUSBタイプCの端子もK9PROと同様に側面に追加されているようです。サウンド面ではK7の順当なアップグレードモデルという印象で、中高音から高音のシルキーなサウンドとK7やK9に共通する低音の存在感がありました。
FIIO Q15 ポータブル型DACアンプ
FIIO Q15はポータブル型DACアンプでQ5Sの後継モデルです。DAC機能だけでなく、今回もBTレシーバーモードも搭載しています。さらにQ15ではデスクトップモードやCOAX入力などQ7と同じ機能も搭載しています。サウンド面ではAKMらしい中高音・高音のシルキーさが特長で、低音の存在感はK9 AKMほどはありませんでした。デスクトップモードを使用した場合には駆動力が上昇することが想定されるので、低音の存在感も出てくるかもしれません。大きさはM11Sより縦が少し大きく、M11 Plusに近い大きさだと思います。
FIIO FT5 平面駆動型ドライバー搭載ヘッドホン
FIIO FT5は平面駆動型ドライバー搭載のヘッドホンで詳細については次の記事をご覧ください。
FIIO FT5詳細:FIIO FT5 〜FIIO初の平面駆動型ドライバー搭載ヘッドホン
サウンド面では春に試聴した試作版より理想的な変化がありました。それは音場と中高音〜高音です。音場はかなり広くなっていて、ヘッドホンのドライバー付近をはみ出していくような広い音場でした。また中高音〜高音にかけてはディテールの表現はもちろんのこと、スーっと伸びていく余韻がとても素晴らしかったです。またヘッドホンの内側にはLとRの表記も追加されていて、装着時に左右の判別も容易になりました。
FIIO FT3 32Ω版 ダイナミックドライバー搭載ヘッドホン
FIIO FT3はすでに日本でも発売済みのヘッドホンで、今回インピーダンスが32Ω版の展示がありました。元のFT3は350Ωとハイインピーダンスであるため、この32Ω版も販売するようです。実際に350Ωと32Ωそれぞれが展示されていたので聴き比べをしたところ、32Ω版は350Ω版に対して低音の重厚感が劣っているように感じました。それでも、今回の展示会のように横に並べて聴き比べてみないとその違いはわからないくらい差は小さいです。ただ、32Ωでなければ困るという人以外は350Ω版を選んだ方が無難そうです。本体は全く同じで、ケーブルのみFT5のケーブルと似たケーブルに変わっていました。このケーブルは太いですが取り回しも良く、シースも柔らかいためタッチノイズは全く気になりませんでした。
FIIO KB3 DAC搭載ミニサイズキーボード
FIIO KB3はDAC搭載のミニサイズキーボードです。中身のDAC部は簡単にいえばKA13です。詳細は次の記事をご覧ください。
FIIO KB3詳細:FIIO KB3 〜FIIO初のmini キーボード〜 *随時更新
サウンド面では確かにKA13に近く、デスクトップモードOFF時に似ていました。また今回、日本語配列について話したところ検討してくれるとのことでした。
FIIO FF3S イントラコンカ型イヤホン
FIIO FF3Sはイントラコンカ型のイヤホンです。FF3の派生モデルで、リケーブルが可能となりました。詳細は次の記事をご覧ください。
FIIO FF3Sの詳細:FIIO FF3Sが登場 〜快適性が向上したモデル
サウンド面の印象は、FF3の派生モデルでありながらも、FF1の上位機種の方がイメージとしては近いです。これはシェルの重量が非常に軽くなっていて、装着感が全く異なることも影響していそうです。FF3よりも低音は重くなく、代わりに柔らかく、また高音の抜け感が良くなっています。シェル以外のスペックは全く同じはずですが、シェルの素材や装着感の違いによって全く異なるモデルのように感じました。
以上です。今回、ご紹介したモデルは発売日でなくても全て購入したいと考えており、購入できましたらレビューもしますのでぜひお楽しみにお待ちください。
EARL(ライフスタイルDX)
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