最新!FiiO M11S 情報まとめと考察

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最新!FiiO M11Sの発売日、価格など発表情報まとめと音質面の考察

FiiO M11Sについて発表された情報が増えてきたので読みやすいようにまとめました。この記事ではFiiO公式からの発表だけでなく、ForumやHead-Fiなども含めてこれまで発表された情報をまとめながら、FiiO M11Sの特長となるFiiO独自のアンプ回路についての考察をしていきたい思います。また私自身は2022年7月30日に開催されたFiiO M11Sの試聴会に参加し、試聴も行なっています。加えてM11Sの一つ前の機種となるM11(無印)の試聴も行ったので、FiiO M11Sの音質についての考察していきたいと思います。

ついにFiiO Japanから8月26日に発表がありました。FiiO M11Sの発売日は2022年9月2日です。価格は88,000円です。

FiiO M11S 発売日と価格

FiiO Japanから発表された情報および2022年6月に発表されたFiiOの新製品スケジュール及びFiiO Forum上のDiscussionスペース、Head-Fiのコメントから得られた情報となります。

FiiO M11S 発売日:2022年9月2日 価格:88,000円(499ドル)

FiiO Japanから8月26日に発表があり、FiiO M11Sは2022年9月2日より取扱開始となります。価格は市場予想価格で88,000円前後となっております。

これまでの情報

実際に日本の総務省HPにおける技適認証をFiiO M11Sの型番で2022年6月17日に取得していることが確認できました。さらに7月30日にeイヤホン秋葉原店で試聴会の開催、8月12日にeイヤホンのyoutube動画での実機公開があったものの、スケジュールが遅れているのか、コスト的な問題が発生しているのかわかりませんが、まだFiiOから正式発表情報はありません。eイヤホンのyoutube動画内では”近日中”の発表との話もありましたので遅くとも9月には公表される可能性が高いと考えています。またHead-Fi内のFiiOのコメントでも8月10日時点で「すぐに(available soon)」とのことなのでもしかしたら8月末に、遅くても9月に発表があるのではないでしょうか。

海外のPre -Ordeで499ドルという価格で出てきました。スペック的にもかなり価格を抑えてきたなという印象です。代理店価格を考慮しても日本円で7万円台になるでしょうから、スナドラ660搭載ならかなり人気が出るのではないでしょうか。また発売日についても8月末に予約開始、9月販売開始との情報が出ていました。

FiiO M11S スペック情報

2022年8月26日にFiiO Japanから公表された情報で確定情報となります。ほぼ事前情報と相違はありませんでしたが、4.4mmバランス出力が搭載していることは新たな情報となりました。

FiiO Japan 製品ページ FiiO M11S

  • ESS製DACチップ「ES9038Q2M」を左右独立構成で搭載
  • 第4世代FPGA+フェムト秒クロック水晶発振器を駆使した「デジタル・オーディオ・ピューリフィケーション・システム」採用
  • 670mW(32Ω・バランス出力時)もの強力な駆動力を実現
  • 最新世代にふさわしい低ノイズを両立した、新ヘッドホンアンプ回路
  • 低ノイズ・高安定性・高耐久性を実現したセパレート設計電源回路
  • Qualcomm製8コアSoC「Snapdragon 660」によるスムーズな動作
  • 2.5/3.5/4.4mm 3系統ヘッドホン出力端子に加え、4.4mmバランスライン出力機能を搭載
  • LDAC/aptX HDだけでなく、新たにLHDC送信に対応。HiFiグレードのBluetoothオーディオ品質を実現
  • FiiOカスタム仕様のAndroid 10 OSを搭載
  • 連続再生15時間を実現。5300mAhの大容量バッテリー
  • 最新の音楽フォーマット「MQA」のフルデコード機能
  • USB DACやBluetoothトランスミッター/レシーバーとしても活躍
  • 5つのリスニングモードで外部機器と柔軟に接続可能
  • ユーザーカスタマイズが可能なショートカットボタン
  • FiiO第6世代ハニカムデザイン

これまでの情報

スペックの情報は実際に私が7月30日に試聴会に参加して得られた情報と8月12日のeイヤホンのyoutube動画の公表情報を組み合わせたものとなります。さらにHead-Fiの情報で海外販売のPre-Orderページで詳細なスペックも出ていましたのでその情報も追加しています。

スペック情報については、試聴会で音作りはK3ESと近い、eイヤホンの動画ではFiiO M11(無印)の後継機という話がありましたのでそれぞれの機種とスペック比較を行なっています。また動画内ではあくまでFIiO M11(無印)の後継機種なのでFiiO M11 ProやM11 Plusの下位機種の位置付けで、音のクオリティという面では劣るという話もありました。そのため音質面において過度な期待はしにくいですが、SoCにSnapdragon660というFiiO M11 Plusと同じSoCを搭載しながら、価格が600ドル以下の499ドルで、代理店価格を考慮しても日本円で7万円台となると見られ、今時のストリーミング環境において多くのユーザーに刺さる価格/スペックとなりました。同じES9038Q2MのDACチップを搭載した同価格帯の他社DAPではShanling M6 ver.21がありますが、こちらは2021年版とあってSnapdragon430、Bluetoothも4.2ですので、FiiO M11Sは同価格帯の中で、音質は別としてSoCのスペックとUIの双方でM6 ver.21を含む同価格帯のDAPを上回るコストパフォーマンスの優れた製品となりました。おそらく2021年発売のエントリークラスのDAPを持つ方で、価格は少し高くなるものの、その差は1万円ちょっとですので、FiiO M11Sへの買い替えを検討する方は多いのではないでしょうか。

スペック比較 FiiO M11S vs. M11 and K3ES 

FiiO M11SFiiO M11FiiO K3ES(DAC)
DACES9038Q2MAK4493EQES9038Q2M
アンプFiiO独自回路
(OPA1642+OPA926)
FiiO独自回路
(OPA1642+OPA926)
FiiO独自回路
(OPA1642+OPA926)
SoCSnapdragon660Exynos 7872NA
RAM+ストレージ3GB+32GB3GB+32GBNA
システムAndroid 10Android 7.0NA
Google Play対応対応NA
ディスプレイ5.0インチ
(1280×720 IPSディスプレイ)
5.15インチ
(1440×720)
NA
SDスロット1つ(2TBまでサポート)2つNA
端子3.5mm / 4.4mm / 2.5mm3.5mm / 4.4mm / 2.5mm3.5mm / 2.5mm
Bluetooth5.0(WCN3990)
コーデックSBC/AAC/LDAC(受信)SBC/
AAC/aptX/aptX-HD/
LDAC/LHDC(送信)
バッテリー最大15時間(シングルエンド)
5300mAh
出力シングルエンド160mW
バランス670mW
オーディオデータ第4世代FPGA

FiiO M11S 試聴会レビュー

7月30日のeイヤホン試聴会に行ってきました。最近のFiiO DAPのアンプ回路はTHX AAAが使われていますが、久しぶりにFiiO独自のアンプ回路とのことで、FiiOスタッフの方はFiiO M11Sは「FiiO独自のアンプ回路が特徴です」とおっしゃっていました。M11Sを試聴した感想はESSのDACチップのバランスの良いクールなサウンド、クリアな解像度を活かしながらも、FiiO独自のアンプがややウォームよりの味付けをしている印象でした。試聴した後でDACチップやアンプ回路、SoCについて教えていただいたので、DACチップを知らずに試聴してESSぽさが出ていましたので、FiiO独自のアンプ回路は音質面においてそこまで大きな影響を及ぼしてはなさそうです。

M11S試聴後、同じ独自のアンプ回路を持つDAPがFiiO製品にないか調べたところ、M11(無印)もFiiO独自のアンプ回路でしたので、1週間空いてしまいましたが8月7日にM11(無印)を試聴しました。M11を試聴した印象は、あまりパッとせず(平面的でふわふわとしているイメージ)、M11Sの方がよりクリアでその中にウォームな音の傾向があって音のメリハリを感じました。なお、この比較はイヤホン(FiiO FA1)は同じですが、環境や日にちが違うので完全な横比較ができていないことをご了承ください。

発売日も決まり、eイヤに試聴機も出ていましたので再度、M11Sについて試聴しました。前述の試聴会と印象は変わらず、これまでのESS製DACチップを使用したDACであるBTR7やKA3と音の傾向が似ています。中高音域で音の輪郭がはっきりしてかための印象です。これにFiiOの独自アンプが低音に対して量感を出しています。iBassoのdx170と比較すると音質で甲乙というよりも、完全に好みであると思います。ナチュラルなサウンドが好きな人はdx170、モニターサウンドぽさが好きな人で、かつSoC660を求める人はM11Sかなと思います。

FiiO M11Sに関する考察

FiiO M11S価格面の考察

すでに2022年6月にFiiO M11Sが発表された際に、James Chan氏の今後のDAP製品に関する発言では、「FiiOのDAPは450〜2000ドルの価格をカバーします。ローエンド製品の開発は検討しません。」との話があり、450ドル以下のDAPになることは考えづらいです。またeイヤホンの動画内でeイヤホンスタッフの反応は6万円にしては微妙なリアクションだったので、7万円前後、下手したら8万円になってしまうのかなと考察しています。そもそも6月発表では600ドルで日本円では8万円を超えています。その意味ではドルの価値が上がっている中で450ドル〜600ドルの間で調達コスト次第で調整となるのではないか考えています。もっとも私が心配しているのはコストが上がった時にSoC(Snapdragon660)とDACチップのどちらの品質を落とすかということです。しかし「ローエンド製品の開発を検討しない」という発言から音質面を落とすことは考えづらいので、SoCがコスト面での兼ね合いで変更になってしまうのか、それとも高い価格のまま出てくるのかが注目です。

海外販売サイトではFiiO M11Sの価格は499ドルと、事前発表の600ドルからかなり価格を抑えてきました。またスペックも発表内容と同じ内容です。そのため事前予想の通り、代理店価格を考慮してもFiiO M11Sの価格は日本円で7万円台となりコストパフォーマンスの優れたエントリークラスのDAPとなりそうです。

ついにFiiO JapanからM11Sの発表があり、その価格は市場予想価格で88,000円前後とのことです。前述の通り、海外販売サイトでは499ドルとの表記があったことから、ドル円136円の単純計算で6.7万円ほどのはずですが、日本でのコスト等が上乗せされ、8.8万円という価格になりました。これはBTR7の際は海外小売価格より+20%でしたが、今回のFiiO M11Sでは+30%と海外小売価格より日本の販売価格が大きく上昇しています。

FiiO M11S 音質面:独自アンプ回路の考察

前述の通り、FiiO M11とM11Sを実際に試聴してうまく表現はできていないのですが、音が違うと感じています。これはeイヤホンの動画内でもeイヤホンスタッフの方もおっしゃっていたのでその印象は共通だと思います。ここでなぜ音の傾向が違うのかと考えたときにやはりESSとAKMのDACチップが異なるからだと思います。DACチップが異なることによって、当たり前ですが、独自アンプ回路が同じカスタムパーツでも何かしらの調整されていると考えています。

旭化成の火災以降の調達問題で、最近のFiiO製品のほとんどはDACチップにESS製が使われていて、アンプ回路では多くの機種でTHX AAAアンプが使われています。そのためFiiO M11 Pro、M11 Plus、Q3MQA、K9 Pro ESSなど現在販売されている機種の多くはTHX AAAアンプが使われています。一方でFiiO独自のアンプ回路を使用する機種は少なく、FiiO K3 ESS、K5 Pro ESSです。生産終了しているDAPではFiiO M11以前では実はFiiO独自のアンプ回路を採用している製品が多いです。

そこでFiiO独自回路という中で共通する機種を探してさらに深掘りしていくと、FiiO独自のアンプ回路で、FiiO M11Sと同じローパスフィルタ(LPF)のOPA1642を採用するのはFiiO X5 3rd、M11、K3 ESS、K5 Pro(無印/ESS)です。オペアンプ(OPamp)ではM11、X7 mark Ⅱ、K3(無印/ESS)がM11Sと同じOPA962を採用しています。M11のみLPF+OPampの組み合わせも同じです。

このようにFiiO独自のアンプ回路は生産終了機種も含めればDAPでもいくつか存在していることから、最初のM11SとM11の音質面が違うことに話を戻すと、今回M11Sの音質面の注目はFiiO独自アンプ回路というよりも、ESS製DACチップと組み合わせるにあたってFiiOの独自アンプ回路がどのようにチューニングされているかにあると考察しています。

据置DACであるFiiO K3、K5 Proでは、すでにESS製DACチップとFiiO独自のアンプ回路を組み合わせていますが、FiiOのDAPでESS製DACチップ+FiiO独自アンプ回路の組み合わせはFiiO X7 mark Ⅱ以来となります。このFiiO X7 mark ⅡはES9028Pro+FiiO独自アンプ回路(LPF:OPA1612+OPamp:OPA926)で、M11Sと同じESS製DACチップ+FiiO独自のアンプ回路です。そのためDAPで言えばFiiO X7 mark Ⅱが最もFiiO M11Sと音の傾向が近い可能性があります。余談ですが、ShanlingのM6は同じ道をすでに辿っていて、M6はver21でDACチップがAKMからESSに変更にするにあたり、LPFのアンプチップ同様にOPA1612からOPA2211に変更しています。またHiByではR5が全く同じ変更をしていて、AKMからESSへのDACチップ変更で、OPA1612→OPA1642にしています。以上のことからOPA1642がESS製のDACチップにはより最適解となっていると考えられます。

M11SM11X7 mark ⅡX5 3rd GenK3ESK5 Pro ESS
DACES9038Q2MAK4493EQES9028ProAK4490ES9038Q2MES9038Q2M
ローパスフィルタ
(LPF)
OPA1642OPA1642OPA1612OPA1642OPA1612OPA1642
オペアンプ
(OPamp)
OPA926OPA926OPA926OPA426OPA926TPA6120

FiiO M11SとX7 mark Ⅱの音質面の比較検証

ここまででFiiO M11SとX7 mark Ⅱの設計が最も近いことがわかりました。そのためこの仮説を検証するためFiiO X7 mark Ⅱを購入してきました。
X7 mark2
比較した感想としては以下の通りです。

  • 音の傾向はかなり近く、特に低域においては似ている
  • 違いを感じるのは中高域、FiiO M11Sの方がよりクリアで音の輪郭を感じるように聞こえる
  • FiiO X7 mark Ⅱも音の傾向としてにしているものの、FiiO M11Sと比較すると中高域のクリアさが物足りない印象

実際にはかなり好みの領域だと思いました。低域の印象はかなり似ていて、中高域に違いがあるものの、この違いとなる高域の解像度の高さは、これによって音場が窮屈となり、高音がやや尖るような感覚があります。そのためFiiO X7 mark ⅡはFiiO M11Sと比較すると良く言えば高域がまろやかになっている、悪く言えば解像度が物足りないという印象になっています。おそらくこの中高域のクリアさ、解像度の高さはES9038Q2Mが使われている機種をお持ちの場合は同じ印象を持っている方も多いと思うので、その感覚にFiiO X7 mark Ⅱの低域の印象を組み合わせるとFiiO M11Sになります。

以上、ここまでのFiiO M11Sの発表情報をまとめながら、FiiO M11Sについて考察してみました。もしご意見、感想、間違っている点などありましたらぜひぜひコメントいただけると嬉しいです。Twitterでリプライ、DMでも構いません。よろしくお願い申し上げます。

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