当ブログでは広告を使用しております。

[PR]LUXURY&PRECISION(楽彼) W4 / W4EX 実機レビュー

W4w4exreview

本記事では広告を使用しております。

※本記事はLUXURY&PRECISION(楽彼)の日本代理店である株式会社サイラス様のご依頼により、W4 / W4EX / W2-131の実機をお借りしてレビューしたものです。

LUXURY&PRECISION(楽彼)より、2023年5月24日にドングル型DACの新シリーズ「W4」「W4EX」が発売されました。今回、日本代理店である株式会社サイラス様からお声がけがあり、W4 / W4EXのレビューをさせていただくことなりました。私は同じL&PのW2-131を長らく愛用していて、その理由もいくつかのドングル型DACを購入して試してきましたが、その中でW2-131のサウンドが最も好きだったからです。そのためW4 / W4EXの両機種とも発表から気になっていて、買い替えの検討をしていました。そこで今回は私自身も購入可否を考えながらしっかりとレビューをしていきたいと思いますので、ご検討の参考にしてください。

この記事ではLUXURY&PRECISION(楽彼) W4 / W4EXの製品概要、同梱物、外観や操作性、そしてサウンドという流れでレビューを進めていきます。サウンドのレビューではFiiO KA5、HiBy FC6、さらにW4の価格からDAPのFiiO M11Sとの比較もしていきます。そして最後に3種類のイヤホンと組み合わせたレビューも行うなど、多面的にレビューをしていきますので多くの方の参考になれば幸いです。

また本記事の最後にはW4 / W4EXの購入時に利用できるクーポンコードを掲載しています。最後までご覧いただき、この機会にぜひご利用ください。

IMG_0784
左:W4 EX 右:W4

総括(Summary)

それでは早速、総括からです。 W4/W4EXともにストリーミング再生という利用であれば DAPのクオリティと遜色がなく、ストリーミング再生が主流となっている現在において魅力的な選択肢になるドングル型DACだと思いました。またW2-131から確かな進化も感じることができ、特にボーカルに艶や余韻があり、W2-131よりもさらに音楽を楽しく聴くことができるサウンドになっています。と、総括だけでもだいぶ長くなってしまいそうなので、詳細は本編のレビューをご覧ください。

Pros(W4/W4EX共通)
・ダイヤル式で直感的な操作が可能
・音の粒度が細かく、サウンドに立体感がある
・中高域〜高域がより繊細で鮮明
・低域も深く沈み込む
・ボーカルに艶、余韻がある

Cons(W4/W4EX共通)
・ダイヤル式は誤動作の懸念がある
・3.5mm SEではサンプルレートの異なる曲切り替え時にポップノイズが聴こえる*
・イヤホンによって歯の音(刺さり)が気になる

*4.4mm BALでは聴こえません。

概要(Overview)

IMG_0818

発売日:2023年5月24日 価格:W4 – 74,800円 / W4EX – 52,800円

LUXURY&PRECISION(楽彼) W4 / W4EXの最大の特徴はDACチップに自社開発の「LP5108」・「LP5108EX」を搭載していることです。直近のW2-131ではシーラスロジック社の「CS43131」がデュアルで搭載されていました。そしてこのW2−131の性能は、ある第三者測定サイトで「CS43131」のカタログスペックを超えた低歪み、ダイナミックレンジを持っているとも評されていて、実際に聴いたサウンドも素晴らしいドングル型DACでした。そして今回のW4 / W4EXはさらに進化した新シリーズのドングル型DACとなります。最上位モデルのW4では「LP5108」を搭載し、次点のW4EXでは「LP5108EX」が搭載されています。スペック上はW2シリーズより消費電力が50%少なく、理論値でダイナミックレンジはAK4499に匹敵する134dB、歪みはES9038PROに匹敵する-122dBという性能を持っているようです。簡単なスペック表を作成しました。

ProductW4W4EXW2-131
本体カラーファントムグレープロシアンブループロシアンブルー
DACチップLP5108LP5108EXCS43131*2
S/N比(SE)131dB129dB128.5dB
THD+N(SE/32Ω)0.0003%0.00035%0.00048%
出力3.5/4.4mm3.5/4.4mm3.5/4.4mm
最大出力110mW/32Ω(SE)
420mW/32Ω(BAL)
110mW/32Ω(SE)
220mW/32Ω(BAL)
125mW/32Ω(SE)
260mW/32Ω(BAL)
ゲインHigh/Lowの2種High/Lowの2種High/Lowの2種
SPDIF出力ありありあり
EQ全8種(Normal含む)全8種(Normal含む)全8種(Normal含む)
SDFチューニングありありあり
サイズ(縦*横*厚み)63*24*12.5mm63*24*12.5mm60*22*12.5mm
重さ24g24g22g
スペック表

このスペック表でW2-131から最も大きな数値上の変化はバランス時の出力値です。 W4の最大出力は420mW/32Ωとなっていて、バッテリーを搭載しているDAC/アンプ並みの出力を持っています。多くのイヤホンを駆動するのに十分な数値となっています。しかしながらその他のスペックは数値だけではW2-131との違いはわかりにくいです。

同梱物(Package)

IMG_0759

LUXURY&PRECISION(楽彼) W4とW4EXのどちらも同梱物は同じです。そのため上の写真はW4のものとなりますが、 W4EXは本体が異なるのみです。

  • 本体
  • USB C to C ケーブル
  • USB C to Lightning ケーブル
  • USB C to A変換アダプター
  • 説明書、保証書

USB C to Lightning ケーブルが同梱されていますのでiPhoneでの利用も可能です。ドングル型DACを利用する上で必要なものが全て揃っています。

レビュー(Review)

外観(Design)

いくつかポータブル性の高いDACと並べた写真が下の画像となります。

IMG_0771
左から:BTR7、KA5、FC6、 W2-131、 W4EX、 W4

まず外観でW4とW4EXの違いは色のみです。 W4がファントムグレー(画像一番右)、 W4EXがプロシアンブルー(画像右から2番目)です。W4とW4EXのサイズは全く同じです。W2-131(画像右から3番目)と比較するとひと回りサイズが大きくなっています。また他社のドングル型DAC KA5やFC6と比較してもサイズが大きいですが、バッテリー搭載のBTR7に比べるとまだまだ小さいことから、ドングル型DACらしいポータブル性は損なわれておらず、十分に小さくて便利なサイズの範囲に留まっています。個人的にW4のファントムグレーという色はガンメタリックなシルバーで気に入りました。これまでも採用されているW4EXのプロレシアンブルーは流行的なおしゃれなイメージで、 W4はより洗練された大人っぽい雰囲気を感じます。例えるならプロレシアンブルーはジャケパンのオフィスカジュアル、 W4はカッチリスーツという感じでしょうか。グレードの違いはありますが、色の好みで選ぶのも楽しそうです。

操作性(Interface)

次に操作性です。動画を撮影しましたので併せてご覧ください。

W4 操作動画

普段使う上で基本的な動作は、ダイヤルを回して音量調整をするか、ダイヤルを長押ししてメニューを呼び出すかの2つです。メニューを呼び出した後は、設定したい項目までダイヤルを回して、該当の設定になったらダイヤルを押して設定を選びます。設定を選んだ後は”決定”、”保存”という操作はありません。そのままダイヤルを回して次の設定に移ることできます。今回新たに「ROTA」という設定が追加されていて、ディスプレイを上下反転させることができます。さらに動画の最後の操作になりますが、UAC設定の状態でダイヤルを長押しすると現在のファームウェアバージョンが表示されるようになりました。その他の設定はW2-131と同じです。 Wシリーズ独自の設定のみ、簡単に解説します。「SDF」は定番のイヤホン(IE600やSE846など)に合わせたチューニング設定にするものです。該当のイヤホンを持っている人はぜひ試してみてください。私はこれらのイヤホンを持っていないので試せていませんが、 (W2-131ですが)海外のレビューでこの設定を高く評価している方をよく見かけました。次に「HID KEY」です。これは W4/W4EX側で音量調整を行うか、ホスト側(スマートホンなど)で音量調整を行うかの設定です。OFFでW4/W4EX側で音量調整、ONでホスト側(スマートホンなど)で音量調整です。ONにするとW4/W4EX側の音量はMAX固定されますのでご注意ください。最後に「TUNE」です。TUNE 01と02から選べて、これはEQやフィルター(FLT)に近い設定で、TUNE 01と02のそれぞれでサウンドが変化します。好みに合わせて選ぶと良いです。

そしてこれらの操作性はW2-131から格段に良くなっています。これはボタン式からダイヤル式に変更されたからです。ボリューム調整は頻繁に行う割に、W2-131に限りませんが、ドングル型DACの小さいボタン操作が意外と手間です。小さいボタンで押せているのか判断できない時がありますし、ボリューム調整の際にポチポチと何度も押す必要があるからです。それに対してW4/W4EXはダイヤル式により直感的な操作が可能になっています。ただしダイヤルであるがゆえに音量調整の誤動作が少し心配になりました。この時、HID KEYをONにすることで防ぐこともできますが、ホストとなる機種や再生アプリによって音量調整ができない場合があるので、操作しやすいことの裏返しのデメリットとなっています。

サウンドレビューに行く前に最後に消費電力についてです。次の表は厳密な計測ではありませんが、簡単に実測したものです。 W2-131は他社のドングル型DACよりも消費電力が抑えられていましたが、それに対して W4/ W4EXともにさらに消費電力が少なくなっています。30分と短い時間の検証なので2%しか差が出ていませんが、長時間の利用した際にはこの2%で大きな差が出てきます。なお、この実測は再生アプリのみではなく、他のアプリもバックグラウンドで稼働している状態です。また使用したiPhoneのバッテリー容量は90%で、1年半ほど使用していて少しバッテリーが劣化がしています。

W4 W4EX W2-131
iPhone 30分利用時の消費バッテリー6%6%8%

ちなみに簡易的な電流チェッカーで調べたところ、特にW4EXの消費電力が少ない数値となっていました。上のiPhoneの消費バッテリーの実測でW4/W4EXは同じでしたが、出力がW4EXの方が小さいため、もしかしたら少し差があるかもしれません。

サウンド(Sound)

試聴環境:純正のUSBケーブルを使用/ホストはiPhone又はAndroidスマートホンでRoon ARC音源、Sony A306 ローカル音源/試聴曲はJ-POPを中心とした15曲前後/イヤホンはFiiO-FA9、Vision Ears-VE4.2、64 Audio-U4s(イヤーピースは全て同じ)/主に3.5mmシングルエンド、一部バランス接続での試聴も行い、その際のイヤホンはFiiO-FA7Sを使用

設定:EQ、SDFともにNormal、GainはHigh、FLTはSlow、TUNEは02、HID KEYはOFFです。デフォルト設定からFLTのみSlowに変更しています。

IMG_0816

はじめにノイズ関連です。フロアノイズを感じることはありません。比較的、感度の高いイヤホンVE4.2(16Ω/120dB)でも感じることはありませんでした。この黒い背景はW2-131からしっかり引き継がれていて、ドングル型DACにおいてこの黒い背景はL&Pが他社を圧倒しているポイントだと思います。ただし、W4/W4EXは3.5mmシングルエンドで聴く場合に限りますが、サンプルレートの異なる曲を再生する際、その曲の切り替わり時にポップノイズが発生します。これはW2-131ではなかっただけにこのレビューの中で最も残念なポイントです。このポップノイズは多くのドングル型DAC、さらにはDAPにおいても発生し得るノイズであるため、決してこれだけをもって台無しになるわけではありませんが、4.4mmバランス出力時やW2-131、最近ではFiiO KA5がこのポップノイズが発生しないため、3.5mmシングルエンド出力時においても今後のファームウェアによる改善を期待したいです。ただ現在は3.5mmよりも4.4mmで聴くユーザーが多いことを考えるとそもそも気にならないという方も多そうです。

本題のサウンド面です。まずW4からです。一旦”価格”のことは忘れてのレビューです。そしてさらに前置きをしておきたいのがW2-131がすでにドングル型DACとしては素晴らしいサウンドを持っているがゆえに 、”W2-131を聴いたことある、持っている方”にとってはW2-131とW4を横に並べて比較しなければその差がわかりづらいかもしれません。しかし、実際に横に並べて比較するとW4の進化をよく感じることができます。特にW4を聴いた後でW2-131を聴くと、W2-131の方が中高域〜高域の音が乾きすぎて少し痩せているように感じ、また低音の深さも少し物足りません。 W4は中高域〜高域がさらに繊細かつ鮮明で、低域がさらに深く沈みます。64 Audio U4sで聴くと音の横への広がりもよりよく感じました。またこれらの進化ポイントにより女性ボーカルの歌もの曲(幾田りら、絢香など)を聴くとボーカルに、 W2-131にはなかった艶や余韻を感じることができました。これまでよりも女性ボーカルを艶や余韻のある音で聴くことができます。またBig Bandの曲を聴くと深い低音や横への広がりによって、より広いステージを表現できています。このあたりのW4の良さによってヘッドホン祭りで初めてW4を試聴した時に「ドングル型DACという枠を少しはみ出した存在」という印象に受けたと思います。一方で中高域〜高域がより鮮明になり、音が横に広がったこと(ボーカルが引っ込んだこと)により、ハイ寄りに感じる場合があり、その時は少し歯の音(刺さり)を感じます。

次にW4EXです。個人的にこのW4EXのレビューが非常に難しいです。その理由はW4との差です。 前述のW4とW2-131の差はW4EXとW2-131の差でもあり、つまりW4とW4EXの差は小さいです。そしたら価格も安いW4EXが最も良いということになりますが、 W4とW4EXの差を端的に表現するとサウンドの眠たさです。W4EXの方が、W4に対して少し眠たいサウンドです。音の粒度でよりW4の方が細かく感じます。これによりおそらくW4EXがW4に対して少し眠たいサウンドに感じます。ただ前述の通り、中高域〜高域が繊細さ、低音の沈み込み、またボーカルの艶・余韻を持ち合わせています。そのためもしW2-131とW4EXを悩んでいるのであれば、確実にW4EXをお勧めします。これは繰り返しになりますが、 W2-131からの進化は確実にあり、特にボーカルに艶や余韻を持っていることは強いおすすめポイントです。

なお、バランス接続でW4、 W4EX、 W2-131を聴き比べをすると前述の音の粒度の違いを比較的、容易に感じることができます。その差を例えるなら映像のフレームレートで W2-131は60fps、 W4EXは120fps、W4はそれ以上というイメージです。なぜフレームレートで例えたかというと60pfsでも十分に滑らかな映像に感じますが、120fpsになったときにはその変化に気づく方が多いと思います。その知覚しやすい粒度の高さや滑からさの変化が W2-131からW4EX/W4への変化です。一方でフレームレートがすでに120fpsである場合、それ以上のフレームレートの変化となると、確かに映像が滑らかになっていてもより要求度の高いゲームや映像で実力が発揮されます。それと同様にW4はW4EXに対してさらに粒度の高さや滑らかさを感じますが、より様々な曲、イヤホンとの組み合わせによって発揮されると考えています。そのため予算だけではなく、自身のよく聴く曲や使うイヤホンでぜひW4とW4EXを聴き比べてみてください。個人的にはBig Bandといったジャンルで楽器が多く、音場の広さも必要な曲の場合にはW4がより良く聴くことができました。

そして一旦忘れた価格面への言及は次の比較レビューでしていきたいと思います。

比較(Compare)

IMG_0843

HiBy FC6との比較

FC6と比較すると W4とW4EXのメリットをより感じることができます。 以前のFC6のレビューでW2-131と比較した時にFC6が唯一優れているポイントは艶、余韻のあるサウンドでした。私はこれをR-2R式のドングル型DACのサウンドのメリットだと感じていて、その代わりに外部の電磁ノイズの影響を受けやすく、フロアノイズもあるためダイナミックレンジが低いというR-2R特有のデメリットとのトレードオフと考えていました。一方で W4とW4EXはそのR-2R式にあるようなボーカルの艶や余韻を持ちつつ、これまでW2-131の良さであるクセのないサウンドや黒い背景がそのままで万能さも持ち合わせています。そのためW2-131とFC6の比較では両方を持つ理由がありましたが、 個人的にはW4/W4EXであれば十分と思いました。(これを感じた時、私は少し残念な気持ちになりました。なぜならW4への買い替えを考えていたのでW2-131の中古価格が下がる前に手放していた一方で、共存できると考えていたFC6は手元に残していたからです。)

FiiO KA5との比較

個人的にW2-131キラーと考えているドングル型DACです。それは価格と音質のバランスです。FiiO KA5は2.2万円とW2-131の半分の価格ですが、一聴して判断できるほどサウンドに大きな差がありません。よくよく比較してみればKA5に対してW2-131の方が低域の制御や音の表現力が優れていますが、KA5はW2-131に匹敵する黒い背景を持ち、サウンドもドングル型DACの中では十分なクオリティを持っています。そして今回のW4/W4EXに対しても同じようにKA5はキラーになるドングル型DACだと思います。理由はW2-131との比較と同じで価格です。

ここでようやくW4/W4EXの価格に言及していきます。KA5と比較した時、もちろんW4/W4EXが優れています。しかしKA5の価格は2.2万円、W4EXは5.3万円、 W4は7.5万円です。価格差は非常に大きいです。そこでW4/W4EXを検討する際に引き合いに出すべきはエントリークラスのDAPとなると考えています。そこで次にM11Sと比較しながらこの価格差とサウンドのバランスの考え方をレビューしていきます。

FiiO M11Sとの比較

FiiO M11SはエントリークラスのDAPに分類され、ESS社のES9038Q2Mをデュアルで搭載しています。価格は7.5万円です(価格からさらに細かく分類すればエントリークラスの中で上位に位置します)。だいぶレビューも長くなってきたので、ここは端的に比較レビューをしますが、Pure Musicモード(ローカルファイルの排他再生モード)ではM11Sが優れています。一方でストリーミング再生ではW4との差はとても小さいか、同等と言っても過言ではありません。

話を価格に戻します。つまりストリーミングを普段からメインで使用しているユーザーにとっては 、価格を考慮してもW4/W4EXは魅力的な選択肢です。エントリークラスのDAPで特に4-6万円クラス(Sony A306、R5 gen Ⅱ、dx170など)と比較した場合、 W4とW4EXをおすすめしたいです。一方で6-8万円クラス(M11S、R6 Ⅲなど)の場合は用途に応じて選ぶ必要があります。自ら音源を持っていてローカルファイル再生がメインの場合はDAPを選ぶと良いです。一方でストリーミングがメインであればW4/W4EXの方をおすすめしたいです。これは仮にスマートホンのバッテリーが心配でモバイルバッテリーを持ったとしても、ドングル型DACの方が荷物が軽く、ポータビリティが高いからです。またドングル型DACであれば、外でストリーミングサービスを利用するために事前にローカルにダウンロードしておくという手間も不要です。この側面ではサブDAPの代わりにW4/W4EXという選択も非常に魅力的だと感じました。

ペアリング(Pairing)

今回はDD+BAのハイブリッド型イヤホンの64 Audio – U4s、BAのマルチドライバーイヤホンのFiiO FA9とVision Ears VE4.2の3つです。W4とW4EXは同じ傾向のサウンドであることがわかったので、このペアリングの章ではW4で各イヤホンを聴いています。

IMG_0837

with 64 Audio – U4s

万能なイヤホンで、高域の抜け感と音場の広さが特徴です。今回ペアリングした中では最も相性をよく感じました。それはU4sの特徴を最大限活かしてくれているからです。 前述もしたとおりW4で聴くと横への広がりをとてもよく感じます。またW4の高域の繊細さ、鮮明さによって高域に詰まりがなくすーっと抜けていきます。またこの抜け感により歯の音(刺さり)を軽減してくれます。この組み合わせではどのジャンルの音楽でも卒なくこなしてくれます。

with FiiO FA9

どこかの帯域が強調されていることがなく、フラットなサウンドのマルチドライバーのBAイヤホンです。FA9と合わせるとW4の粒度の高さを感じることができます。詳細性が非常に高く、Big Bandのような曲ではどの楽器、ボーカルが埋もれることなく聞き取ることができます。またFA9は味付けがないために合わせるDACによっては味気なく感じますが、 W4の粒度の高さによって音に立体感や躍動感が出て、相性が良く感じました。

with Vision Ears VE4.2

V字型のバランスのマルチドライバーのBAイヤホンです。元々高域が刺さりやすいイヤホンだけに歯の音(刺さり)や詰まりが、また感度が高いために3.5mmで聴くと曲切り替わり時のポップノイズもより気になりました。あまり相性のいい組み合わせとは言えなさそうです。個人的にW2-131とVE4.2は相性が良いと考えていたので、ここではW2-131とW4のそれぞれの組み合わせを聴き比べてみました。VE4.2で聴いた時 W2-131よりも W4はボーカルが遠く感じます。これにより音場は広く感じるのですが、よりフラットに近いサウンドバランスになることによって高域の歯の音(刺さり)や詰まりが強調されて感じました。そのためサウンドのバランスとしてW2-131とW4は近いと考えていますが、イヤホンによってはW4の方がハイ寄りのサウンドバランスに聴こえることもありそうです。

以上、LUXURY&PRECISION(楽彼) W4 / W4EXレビューでした。

総評(Conclusion)

LUXURY&PRECISION(楽彼) W4 / W4EXには、W2-131から進化しているのか、7.5万円/5.3万円の価格という二つのハードルがありました。まずW2-131からは確実に進化しています。特にそれを感じるのは音の広がりと艶・余韻です。艶のあるボーカルを表現できるサウンドに変化してたことにとても好感していて、W2-131と比較したときにW4EXを選ぶ理由になると思います。また価格面で、サウンドのクオリティでW4はさらに素晴らしくなっていて、ストリーミング再生という側面ではエントリークラスのDAPと真っ向から比較できるドングル型DACとなっています。一方で、3.5mmシングルエンド出力時のみであるものの、サンプルレートの異なる曲が切り替わる際のポップノイズは残念だったポイントで、今後これが改善されると嬉しいです。

最後まで本レビューをご覧いただき誠にありがとうございます。株式会社サイラス様より発行いただきました W4 / W4EXの購入時に利用できるクーポンコードは下記となります。ぜひこの機会にご利用ください。なお、クーポンが利用可能な購入先は株式会社サイラス様の直販サイトとなります。(URLは新規タブで開くように設定していますので、そのままURLをクリックしても、タブ切替でクーポンコードをコピーしに戻ってこれます。)

株式会社サイラス様 直販サイト:https://www.cyras.jp/

クーポンコード:M29FDSET95VC

*クーポンコード利用の有効期間は2023年6月(本記事公開日)から2023年12月31日まで(予定)です。
*W4/W4EXの購入時にご入力いただくと10%OFFとなります。
*ご購入前に必ずクーポンコードが入力できているか、適用されているかをお確かめください。
*在庫切れの場合、ご予約となります。

最後までご覧いただき誠にありがとうございます。X(Twitter)ではブログの更新情報のみならず、FIIOの速報情報も発信しています。ぜひフォローして最新情報を取得してください。

 

EARL(ライフスタイルDX) 
X(Twitter)アカウントへのリンク
EARL

EARLFIIOファン

FIIO製品を中心としたオーディオ情報を発信しています。FIIO製品は専門的に最新情報を最速でお届けすることを目指しています。当ブログではFIIOのイヤホンの全ておよび2022年以降の新製品の多くを購入し、レビューを行なっております。

関連記事