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FIIO K7レビュー|THX-AAA788+搭載のデスクトップ型DAC/アンプ/K5PRO・K9PROとの比較

Fiio k7 レビュー

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今回購入したのはFIIO K7です。この記事ではFIIO K7の概要、仕様などの詳細な解説、K5PRO、K9等との比較など詳しくレビューを行っていきます。ちなみにこのFIIO K7は2022年9月に開催された秋のヘッドホン祭にて、初めて試聴した第一印象で必ず買うと決めていたくらい発売を待ちに待った製品です。

FIIO K7の特徴とスペック

FIIO K7は、35,750円(税込)という価格で、FIIOのフラグシップモデル「K9PRO」や「M17」に採用されているTHX-AAA788+アンプを搭載しています。DACチップにはAKM4493SEQを採用し、まさにK5PROの正統進化といえるデスクトップ型DAC/アンプです。

追加情報:K7には「赤色バージョン」と「BT搭載バージョン」の2種類が追加発売されました。BT搭載バージョンは、基本的な性能や機能はそのままに、シンプルにBluetooth受信機能が追加されています。赤色バージョンは、米国ユーザーからの要望により発売されたモデルです。

FIIO
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初めに:FIIOについて

FIIOを初めて耳にする方向けに公式の会社概要を以下の通り、意訳して抜粋します。すでにご存知の方は読み飛ばしてください。なお、社名の表記が「FiiO」から「FIIO」に変更されました。

FIIOは2007年に中国で設立されたオーディオメーカーです。デジタルオーディオプレイヤー(DAP)、イヤホン、多種多様なポータブルオーディオ製品を自社で研究開発、生産し、グローバルに販売をしています。ブランド名である「FIIO」は、Fi (Fidelity) と iO (1 and 0)に由来し、デジタルが生活に与えるよりリアルな体験とより便利な生活を意味しています。また中国語では「飞傲」と表記し、これは「FIIO」の音訳であり、春のような活気と青空に飛び立つ積極的な進歩と常に革新を続ける企業精神を象徴しています。FIIOはユーザーの声を非常に重視し、製品設計を絶えず改善し、消費者により多くの良質で高付加価値の製品を提供するための努力をしています。

FIIOのビジョン:中国製の評価を高める
FIIOのブランド精神:オーディオは無限である

FIIOのビジネスは「オーディオ」に関する製品やサービスを提供することで、無限の楽しみのある「オーディオエコシステム」を構築することです。FIIOは高品質なオーディオデバイスを販売するだけでなく、FIIOが提供する製品やサービスを通じて、ユーザーに喜びを感じてもらうように努力をしています。

https://www.fiio.com/About_FiiO

海外メーカーというとサポート面を不安に感じる方もいらっしゃるかもしれません。中国FIIOへ直接問い合わせをしたこともあり、対応はとても良いです。日本メーカーのようにその場でサポートということは難しいかもしれませんが、真摯に対応してくれるメーカーですので安心してご検討ください。さらにFIIOはWeibo/rednoteという中国SNS上で担当者が日々、ユーザーと意見交換をしています。また製品開発過程においてアンケートも実施していて、ユーザーに寄り添った製品開発を行なっています。

FIIO K7 発売日・価格

  • 発売日:2022年11月18日
  • 価格:35,750円前後

日本の発売日は2022年11月18日、価格は35,750円前後(中国1,539元)です。この価格でFIIOフラグシップK9PROなどに採用されるフルバランス構成、THX-AAA788+アンプを搭載しています。

FIIO K7とは?

FIIO K7はミドルレンジのデスクトップ型DAC/アンプです。このKシリーズにはK11(K5PRO)<K7<K9<K17(K9PRO)<K19があります。このFIIO K7は型番の通り、K11とK9の間に位置します。K7のDACチップにはK5PRO搭載のAKM4493EQのアップグレード版であるAKM4493SEQが採用されました。そしてアンプにはK9等の上位機種やM17で採用のTHX AAA 788+アンプを搭載しています。内部はK9PROにも採用されるバランス回路に再設計され、6.35mmに加えて、4.4mmバランス出力があります。

このようにFIIO K7の外観はコンパクトさを維持しながら、中身はFIIOの上位機種K9等に近いアーキテクチャーを持ち、さらにFIIOのフラグシップ以外では初めてTHX AAA788+アンプが搭載されたDAC/アンプとなります。ここまで聞くと価格が高いのでは?と思ってしまいますが、FIIO K7は3.5万円と非常にコストパフォーマンスの優れたデスクトップ型(据え置き)のDAC/アンプです。

FIIO K7のスペック

  • DACチップ:K5PRO搭載のAKM4493EQをアップグレードしたAKM4493SEQを採用
  • アンプ部:K9PRO等やM17と同じTHX AAA 788+アンプを搭載
  • バランス回路:K9PROにも採用されるフルバランス回路を採用
  • 入出力端子:6.35mm、4.4mmバランス、RCA、USB、光、同軸を搭載
  • 操作性:K9シリーズのインターフェースを踏襲し、ボタン1つで入力切替
  • サイズ・重量:コンパクトなサイズ(幅12.0cm x 奥行き16.8cm x 高さ5.5cm)ながら、重量は610g

付属品

  • FIIO K7本体
  • ACアダプター(ミッキー型)
  • 電源ケーブル(2ピンコンセント+外出しのアース線)
  • USBケーブル タイプA to B
  • 3.5mm to 6.35mm変換アダプター
  • 説明書

国内版を購入すると一般的な2ピンコンセントですが、並行輸入版では中国式プラグとなりますのでご注意ください。K5PROとほぼ同じ付属品のラインナップです。電源ケーブルはミッキー型です。またUSBケーブルのタイプA to Bのみとなります。そのため例えばPCやスマートホンとタイプCでの接続をしたい場合には別途、USBタイプC to Bケーブルの購入が必要となります。

なお、K7はFIIOが発売するPL50(日本未発売・PSEなし)という外部電源に接続することができます。この外部電源を使用することで、K7の音質はさらに向上しますので、気になる方はチェックしてみてください。

販売ページ:Aliexpress

サイズ・仕様

FIIO K7本体のサイズは幅12.0cm x 奥行き16.8cm(端子・ノブ含む) x 高さ5.5cmです。次にFIIO K7のインターフェースです。

フロントパネル

  • INPUT(入力先)選択のボタン
  • 選択先が点灯するLED
  • Gain切り替えのトグルスイッチ(2段階)
  • 音量ダイヤル(電源ON/OFF兼用)
  • 6.35mm
  • 4.4mm

リアパネル

  • DCプラグ(12V)
  • USB(タイプB)入力
  • OPTICAL(SPDIF/光)入力
  • COAXIAL(同軸)入力
  • RCA入力+RCA出力

K7

同軸やOPITCAL入力を利用する場合はサンプルレート上限がUSBより低くなりますのでご注意ください。

FIIO K7の詳細レビュー

操作性

FIIO K7は操作性がK5PROから大きく改善し、扱いやすくになりました。まず入力切替をボタンで選択でき、選択中の入力先のLEDランプが点灯することで、FIIO K7では入力先を視認しやすくなりました。さらにFiiO K7は出力先(PO、PRE、LO)を選ぶことができます。K7のゲインはHighかLowの2段階(K5PROでは3段階)です。次にインターフェースでは4.4mmバランスが搭載されました。これにより3.5、4.4mmのどちらのイヤホン/ヘッドホンを利用する場合でも扱いやすい製品となりました。

サウンド

これまでデスクトップ型DAC/アンプはK5PRO(AKM版)を持っていましたので、K5PROとの比較も含まれます。まず総合評価としてはバランス感覚の優れたサウンドで、どこかの帯域が強調されるような味付けはなく、また窮屈にならずゆったりとナチュラルに整ったサウンドになっています。K5PROと比較するとAKMらしさは失わずに、明瞭感が増しています。バランス接続では分離感が増して、様々な音楽と組み合わせて楽しむことができるようになりました。K5PROに対しては、低音の見通しが良くなり、押し出しも強くなったように感じました。重心がしっかりしたという印象で低音の質感が確実に良くなっています。FIIO K7はオールマイティで万人受けしやすいサウンドです。

K9PROなどFIIO製品との比較

K9 PRO ESSとの比較

FIIO K7とK9 PRO ESSの比較では価格相応の明らかな差があります。K9PRO ESSは音場の広大さ、余裕さ、余韻、全てにおいて上回っています。一方で、K7と比較すると高域がきついです。刺さるまではなかったのですが、個人的には窮屈に感じました。また出力性能でK9PRO ESSと比較すると、K7はパワーはありつつも、ヘッドホンだけでなく、イヤホンでも楽しみやすい出力レンジです。

K7がおすすめの人
  • 予算が限られている方
  • イヤホンがメインで家では据え置きを使いたい方
  • 高域の刺さりが苦手という方
K9PROがおすすめの人
  • 鳴らしにくいヘッドホンを持っている方
  • 本格的な据え置き環境を指向する方
  • 高域のきつさが気にならない方

価格はFIIO K9 PRO ESSが約14万円に対して、FIIO K7が3.5万円ですから、K7の価格はライト・エントリー機としても優れています。それぞれ比較するというよりも用途や予算、好みに合わせて選ぶことをおすすめします。なお、K19というさらに上位機種のモデルでは、K9PROの高域におけるキツさはなく、FIIOらしい味付けのない忠実なサウンドで、クリアでスムースな質感が実現されています。25万円前後とさらに高価ですが、予算の許す方はK19を選ぶと良いでしょう。

Q7との比較

FIIO Q7は134,750円前後とK9PROと近い価格設定です。FIIO Q7はM17のDAP機能を省いた純粋なDAC/アンプとした製品となります。

FIIO Q7がおすすめの人
  • ポータブルがメインの方で、据え置きと兼用したい方
  • 家の中でも自由に動かしたい方

FIIO K7のデメリット

  • 本体のUSB端子がタイプB
  • バランス接続時はローゲインでも出力(音量)が大きい
  • 感度の高いイヤホン使用時のホワイトノイズ

K7のデメリットを解決するアイテム

以下のアイテムを用意しておくとK7をより便利に、汎用的に使用することができます。★マークは優先度高いものです。
①USBケーブル タイプC to B  ★
②アッテネーター(イヤホンメインの方 / 3.5mmアンバランスメインの方は不要) ★
③RCAケーブル(付属がないため)

以上です。

FIIO K7が気になった方は以下のリンクから購入可能です。

販売ページ:Amazon eイヤホン / Yahoo!ショッピング

関連記事:FIIO K11のレビュー

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EARL

FIIO製品に特化したポータブルオーディオ情報を発信しています。2022年以降の新製品のほとんどを購入し、信頼性の高い情報をお届けします。

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