FiiO K7 レビュー

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FiiO K7 日本最速レビューと発売日、スペック等の最新情報

今回もFiiO製品の日本最速レビューを行っていきたいと思います。購入したのはFiiOの最新デスクトップDAC/アンプのK7です。このFiiO K7は9月に開催された秋のヘッドホン祭にて、初めて試聴した第一印象で必ず買うと決めていたくらい発売を待ちに待った製品です。3.5万円という低価格で、FiiOフラグシップのK9やM17で採用されるオーディオアーキテクチャー、THX-AAA788+アンプを搭載し、さらに直近ではESS製DACチップの採用が多い中で、AKM4493SEQが採用されました。まさにK5Proの正統進化となったK7のレビューとなりますのでぜひ購入の参考にしてください。いや、これは買ってください!これまでのK5やK9の人気があり、国内価格も3.5万円と海外小売価格と同じでコストパフォーマンスも高いことから初期ロットは売り切れる可能性も高いと思います。

K7

この記事ではFiiO K7の概要、詳細な仕様面の解説、レビュー(K5、K9との比較)、同梱物(並行輸入品版)についてまとめていきたいと思います。

FiiO K7 発売日・価格

発売日:2022年11月18日  価格:35,750円前後

9月末のローンチイベントから中国においてもFiiO K7の販売開始は少し遅れる形となりました。発売後、すぐに音量ダイヤルの不具合が発生し、工場に戻してのファームウェアのアップデートとなったことから、さらに遅れて10月中旬から下旬にかけての発売となりました。現在、Aliexpressで販売されているFiiO K7はしっかりとした販売店であれば不具合を解消されたものが販売されています。日本の発売日は2022年11月18日で、価格は35,750円前後となりました。Aliexpressでいつも利用している店舗に問い合わせしたところ、小売価格は日本円ベースで3.6万円〜3.9万円とのことでしたので、海外から並行輸入する価格とほぼ同価格となりました。ミッドエンド以上の据え置きアンプとしてはかなりのお買い得価格です。

FiiO K7 スペック概要

FiiO K7はデスクトップ型DAC/アンプで、このKシリーズにはK3、K5、K9があります。このK7はその型番の通り、K5とK9の間に位置するデスクトップ型DAC/アンプとなります。DACチップはK5Proで使用されていたAKM4493EQのアップグレード版であるAKM4493SEQが採用され、アンプにはK9やM17で採用されているTHX AAA 788+アンプを搭載しています。外観はK5のコンパクトさを維持しながら、中身はK9においても採用されているバランス回路に再設計され、前部には6.35mm POに加えて、4.4mm BAL OUTが追加となりました。とこのように外観はK5にかなり近いですが、中身はK9に近いアーキテクチャー、さらにFiiOのフラグシップ以外では初めてTHA XXX788+アンプが搭載されたDAC/アンプとなります。ここまで聞くと価格が高いのでは?と思ってしまいますが、これが200ドル(日本円で約3万円)とほぼK5と変わらない価格設定となっています。日本価格も3.5万円と非常にコストパフォーマンスの優れたデスクトップ型(据え置き)のDAC/アンプです。

FiiO公式発表によるFiiO K7特徴は以下の通りです。

  • FiiOのハイエンドのデスクトップ型DAC/アンプやDAPに標準搭載されているバランス回路;DAC、AC変換、電流増幅、ボリュームゲイン処理、THX増幅と、信号処理に6つのステージのアーキテクチャーを参考に設計
  • K7シリーズとK9シリーズの回路構成は同じで、デュアルDACはシングルエンド、バランス出力のいずれでも動作するため、より良い音質が得られる特徴があります
  • USBデコードではXMOS XUF208チップを採用
  • 現在の最高性能を誇るTHX AAA 788+アンプを2基搭載。これにより300Ω負荷時に560mW(THD+N<1%)、32Ω負荷時に2000mW(THD+N<1%)を出力可能
  • DACはAK4493SEQを左右チャネルにそれぞれ搭載(デュアル搭載)
  • 電源には隔離された12Vスイッチング電源を採用
  • K7はK9シリーズのインタラクションを踏襲し、ボタンを押すと入力信号が切り替わり、2段階スイッチでゲインレベルが切り替え可能
  • 入力はUSB、光、同軸、RCA、出力は6.35mm、4.4mm、RCAを搭載
  • BAL出力のSNRは120dB以上、SE出力のノイズフロアは4.4uV以下、BAL出力は7.7uV以下
  • 重量は610g

FiiO K7 同梱物(並行輸入版)

FiiO K7(並行輸入版)の同梱物は本体、ACアダプター、電源ケーブル(中国式)、USBケーブル タイプA to B、3.5mm to 6.35mm変換アダプター、説明書です。並行輸入版では中国式のプラグとなりますので、その点をご注意ください。K5Pro(国内版)とほぼ同じ付属品のラインナップなので、おそらくK7の国内版もDCケーブルのコンセントが日本式という点が並行輸入版と違うのみで、その他の付属品は同じと思います。ちなみに電源ケーブルはミッキー型です。またTwitterの情報によれば日本版のコンセントは三又ではなく、アース線が外出しタイプで、通常の電源タップにも挿せるものとなります。一方で三又のオーディオ用電源タップを使用されている方は別途ご自身で用意する必要があります。

本体のサイズは幅12cm、高さ5.5cm、奥行15.5cm(若干のずれはご了承ください)です。

K7 同梱物
FiiO K7 同梱物一覧

またK5のACアダプターと比較したところ、K7は12V/2Aになっており、これによりW数も変わっています。そのためK5のACアダプターと互換性はありません。K7のACアダプターはK5のACアダプターより重さが倍近くになっており、約140gありました。

K7 K5アダプターとの比較
上:K7 ACアダプター 下:K5 ACアダプター

FiiO K7 仕様

FiiO K7は前面にINPUT選択のボタン、Gain切り替えのトグルスイッチ、音量ダイヤル(電源ON/OFF兼用)、6.35mm、4.4mmのPOが搭載されています。同梱物に記載の通り、3.5mmを6.35mmに変換するアダプターが付属しますので、通常の3.5mmミニジャックを接続したい際にはそのアダプターを使用します。

K7_前
K7 前部

次に後面にはDCプラグ(12V)、入力端子としてUSB(タイプB)、OPTICAL(SPDIF/光)、COAXIAL(同軸)、RCAの4種類の入力が可能です。出力はRCAのアナログ出力のみとなります。K7の付属品はUSBケーブルのタイプA to Bのみとなりますので、例えばPCやスマートホンとタイプCでの接続をしたい場合には別途、USBタイプC to Bケーブルの購入が必要となります。また同じFiiO製品との接続で、BTA30ProとはOPTICAL(SPDIF/光)、COAXIAL(同軸)、RCAで接続できますので、BTA30ProをBluetoothハブとして使用することでワイヤレスでK7から出力することも可能になります。その他、COAXIAL(同軸)ではddhifiのTC100-COAのようなUSB タイプCへの変換を利用してスマートホンと接続することもできます。

K7_後
FiiO K7後面(FiiO公式より抜粋:https://www.fiio.com/k7_picture)

FiiO K7 レビュー

K7 レビュー:UI、仕様面など

まずインターフェースにおいて、K7はかなり便利になったと感じています。まずINPUTをボタン式で選べるようになり、かつINPUT先がランプで点灯するようになりました。これによりK5のトグルスイッチではINPUTの選択先がパッと見でわかりづらかったのに対して、K7では視認しやすくなりました。またINPUTに加えて、K7ではOUTPUT先も選べるようになりました。K5ではOUTPUT先が選べず、全て同時出力でしたので、これは嬉しい改善だと思います。一方でゲインコントロールはHighかLowの2段階となりました。そしてバランス回路となったことで4.4mmバランスPOが搭載され、バランス接続が可能となったのは最も嬉しいポイントです。K5Proもバランス接続なしで良いサウンドでしたが、手持ちのイヤホンのプラグは全て4.4mmバランスプラグに統一しているので、6.35mmPOのみだとどうしても変換アダプターを都度指す必要がありました。その点K7では直繋ぎでき、UI面においても扱い安くなりました。

K7 レビュー:音質面、K9 Pro ESSとの比較など

そしてFiiO K7の音に関するレビューです。現時点では箱出しのレビューという前提でお読みください。また私はこれまでデスクトップ型DAC/アンプはK5Pro(AKM版)を持っていましたので、K5Proとの比較も含まれます。まず総合評価としてはK5Proの持つ良さを損なわずに、さらに洗練させたサウンドになっています。バランス感覚の優れたサウンドで、どこかの帯域が強調されるような味付けなく、無理せず、窮屈にならずゆったりとナチュラルに整ったサウンドになっています。そして洗練させたという点は明瞭感が増しています。またバランス接続においては分離感も増して、様々な音楽と組み合わせて楽しむことができるようになりました。K5Proとの違いという面では低音の打ち込みがやや強くなったように感じました。これは明瞭感が底上げされたことによる低域の解像度が向上したのか、アタック感が増したのか、そもそも量感がアップしたのかはこれから聴き込んで判断したいと思いますが、量感が明確に増えたという印象はありません。K5Proに対して重心がしっかりしたという印象です。決して悪くなったのではなく、低音の質感は確実に良くなっています。これによりK5Proの時よりも万人受けしやすいサウンドになったと思います。その他やはり箱出しでは少し奥行きが物足りなくなっています。K5Proでは奥行きがあったので、エージングが進むにつれてK7においてもその傾向が出てくると思います。

(追記)K9Pro ESSを試聴する機会がありましたので、試聴してきました。初めに元も子もないですが、K7とは比較できません。価格があまりに離れすぎており、K9 Pro ESSはやはりFiiOフラグシップの据え置きとして音場の広大さ、余裕さ、余韻、全てにおいて素晴らしかったです。ただ一方で、高域がきつかったです。刺さるまではなかったのですが、個人的には窮屈に感じました。出力ではまさに据え置きという感じで非常にパワフルでした。この点から価格以外においてもK7と直接比較は難しいです。K7はAKMチップを搭載しているおかげか高域はきつくなりません。またパワーはあれどイヤホンでも楽しみやすい範疇に収まっています。このことから鳴らしにくいヘッドホンも持っていて、本格的な据え置き環境を指向する方で、高域のきつさが気にならない方はK9 Pro ESSが間違いない選択肢です。一方で、ポータブルも据え置きも両方も楽しみたい、イヤホンでも据え置きを味わいたい、高域の刺さり気味なのが苦手という方にはK7はピッタリだと思います。K9 Pro ESSが約14万円、対してK7が3.5万円ですから、ライト・エントリー機としても優れています。それぞれ比較するというよりも用途や予算、好みに合わせて選ぶことが重要です。

(追記)FiiO Q7が11月25日に日本発売が決定しました。価格は134,750円前後です。Q7はM17のDAP機能を省いて純粋なDAC/アンプとした製品となります。この製品はどちらかといえばM17やM11 PlusなどのDAPと競合する製品となります。据え置きと異なり、入力端子が少ないためです。据え置きとしても利用できますが、基本的にはUSB/光・同軸デジタル接続でのDAC機能としての利用となります。また価格帯としても音のクオリティという点でK9に近く、据え置き、DAPの機能がどちらも不要で、かつクオリティ、出力を求める方におすすめです。また外への持ち出しは難しいものの、家の中ではある程度、自由に動かせる点も魅力の一つです。

その他、K7のちょっとした弱点として2点あります。1点目がGain切り替えについてです。ハイゲイン、ローゲインの差がほぼありません。前述した通り、イヤホンでも問題ありませんが、かなりの小音量にはできません。そのため私はアッテネーターを購入して音量調整をしやすくしています。2点目はイヤホン使用時のホワイトノイズです。ただこれは必ずしも起きているという状況ではありません。再現性がないノイズのため、スマートホンやUSBケーブル側との相性問題の可能性があります。基本的にはノイズはないのでご安心ください。この点でもアッテネーターを購入しておくとノイズレスにできますので安心です。

K7 レビュー:一緒にあると便利なアイテム

すでに前述の内容で解説していますので改めての説明は省きますが、以下のアイテムを用意しておくとK7をより便利に、汎用的に使用することができます。★マークは優先度高いものです。
①USBケーブル タイプC to B  ★
②アッテネーター(イヤホンメインの方) ★
③同軸ケーブル(タイプCとの変換タイプや3.5mm4極変換タイプなど再生機に合わせて選択)
④RCAケーブル(付属がないため)

以上です。またエージングが進むにつれて特徴が出てくれば記事をまた更新していきたいと思います。なお、全く別機種になりますが、2022年内中にK9のローエンド版の発表も計画されています。K7がAKMチップを採用したところから、K9のローエンド版もAKMチップを搭載すると製品同士のカニバリズムが起きそうです。このことからESSが採用されるのか、はたまたK7と同じAKMチップが搭載されるのか楽しみです。

当ブログではFiiO製品のレビューを他にも行っています。下記の記事ではこれまで購入した全40種のFiiO製品のレビューを掲載しています。
FiiO製品レビューまとめ(全40製品) *随時更新

また秋のヘッドホン祭ではK7以外にも、Q7やR7、FW5といった今後発売されるFiiO新製品の試聴も行いました。既存製品からどのように進化しているのか、どの製品がベースとなった製品なのか等まとめていますのでぜひご覧ください。
日本初公開FiiO新製品:R7、M15S、Q7、K7、FW5、FH7S情報まとめ in ヘッドホン祭り2022秋

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