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FIIO FH19最新情報+レビュー情報/2DD+6BA構成/装着感の向上/プッシュプル式DD/優れた低音性能/オールラウンダー/フラグシップ

Fiio Fh19 Eye Catcher

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FIIO FH19が7月31日に中国で発売開始となりました。この記事ではFIIO FH19の最新情報およレビュー情報を日本語に意訳してまとめていきます。日本の発売も9月6日に決まりました。

tipsFIIO FH19はFH9と同価格でありながら、2DD+6BA構成に変わっています。さらに中身を見ると、低域の2DDにはダイナミックドライバー、中域用のBAドライバーもいずれも新たに開発されたドライバーとなっています。ダイナミックドライバーではプッシュプル式を採用することで低域を強化し、中域のBAドライバーではよりボーカルのリアルさを追求したイヤホンとなっています。FIIOのイヤホンの中で世界的に最も人気の高いFH9のフィードバックを反映しながら、進化したFH19となっています。

開封動画

FIIO
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FIIO FH19の発売日・価格など販売情報

発売日:2024年9月6日(中国7月31日) / 価格:¥116,600(中国3999元/599.99ドル)

販売ページ: Amazon  / eイヤホン  /  Aliexpress

FIIO FH19は前世代のFH9のフィードバックを踏まえ改善が行われ、2DDを新たなに開発するなどを行いましたが、FH19の価格はFH9と変わらない3999元(約10万円)となりました。しかしながら日本の販売価格は円安の影響があり、10〜12万円とFH9の価格からは値上がりする可能性が高いと予想しています。(追記)日本の発売も決まり、価格は約12万円となり、予想の上限となりました。海外価格が約9万円のためかなり割高の印象です。

FIIO FH19のスペック

FIIO FH19とFH9のスペックを比較できるようにしました。

ModelFH19FH9
Release2024年7月31日(中国)2022(中国2021)
Driver-type6BA+2DD6BA+1DD
Full
Low13.7mm Dynamic*213.6mm Dynamic
Mid-high
MidKnowles Custom
(DFK*4 型番不明)
Knowles Custom
(DFK62305*4)
High/Ultra highKnowles SWFK-31736*2Knowles SWFK-31736*2
DD typePU+DLCDLC diaphragm
(FiiO’ 2nd Gen)
Shell7000Series Aluminum
+Pure Titanium midframe
Pure titanium
ShapeCIEM-Like
(Semi-open)
CIEM-Like
(Semi-open)
Nozzle diameter(mm)NANA
OthersS.TURBOV/Sound filters
4WAY cross over
S.TURBOV/Unique Notch filter/Sound filters
Cable-typeSilverSilver
Cable-Strands88
Cable-Wires224/Litz224/Litz
Sensitivity(dB)109108
Impedance(Ω)1618
Single Earbud Weight(g)about 12g12.8
Frequency Response8Hz-40kHz10Hz-40kHz
ConnectorMMCXMMCX
Price(yuan)39993999
Note*DLC=Diamond like carbon

FIIO FH19の概要/特徴

過去を引き継ぎ、未来を切り開くフラグシップ

FIIO FH19

3年前に発売されたFH9は、FIIOで最初のハイエンド/フラッグシップのハイブリッドイヤホンとして発売されました。そのエネルギッシュなダイナミクス、広いサウンドステージ、心地よい音質は、発売と同時に世界中のHiFiユーザーから熱狂的な支持を受けました。次第に「バランス型イヤホン」の好例としてオーディオファンの間で知られるようになり、その人気は私たちの予想をはるかに上回りました。現在でも十分競争力のあるイヤホンです。

そしてFIIOの新しいフラッグシップとなるFH19はFH9から大幅にアップグレードされた製品であり、カスタマーオリエンテッドであることを重視し、FH9の象徴的なサウンドとフラッグシップとしての価値を継承するだけでなく、東京音響社との協力も得ました。 またBAでは米国のKnowlesによって共同開発され、中音域をよりまろやかで豊かにし、弾力的な低域を実現するためにハイエンドの音響設計を導入しました。シェルも人間の耳の特徴に合わせて最適化され、まさにフラッグシップレベルの快適な装着感を実現しました。

プッシュプル式のデュアルダイナミックドライバー

FIIO FH19

FIIO FH19に搭載するダイナミックドライバーは東京音響株式会社と共同でプッシュプル式のデュアルダイナミックドライバーユニットを開発しました。これはハイエンドオーディオでも採用されているプッシュプル技術を応用したものです。この技術では、PU+DLCコンポジット振動板を採用した13.7mm径の高磁力ダイナミックドライバーを2基を対極的に配置することで、振動板が前後に動いても、2つのダイナミックドライバーの全体的な動きの方向は一定となり、位相の一貫性が保たれます。これにより、駆動力が効果的に倍増し、振動板は互いに空気減衰を与えることができます。ダイナミックドライバーはより安定した動きを示し、オーディオ信号停止後の残留音を完全に抑制します。

このプッシュプル式は、一般的なダイナミックドライバーと比較して目標音圧レベルを達成するために必要な振幅が半分で済みます。その結果、振動板の変調が小さく、駆動性能がリニアに向上するとともに、歪みがさらに低減され、よりクリーンなサウンドを実現します。

Knowles社と共同でカスタマイズした中高域向けのBAドライバー

FIIO FH19

FIIO FH19 は米国製 Knowles社製のBAドライバーを全部で6基搭載しています。特に中音域においては、フラッグシップであるFH19のボーカルをより高いレベルで実現するため、Knowles社と協力し、中音域を特に強化したカスタマイズされたBAドライバーを搭載しています。BAドライバーのリアキャビティに通気孔が追加され、既成ユニットと比較して、カスタマイズされたBAドライバーはより多くの音響エネルギーを獲得することで、中域ユニットとしての利点をさらに追求します。これによりまろやかで艶やかな歌声が耳元に響きます。

やはり優れているチタン製

FIIO FH19

チタン製ミッドフレーム

FIIO FH19は、フラッグシップにふさわしい加工が特徴で、チタン製ミッドフレームもその一翼を担っています。チタンカラーは高級感と独特の魅力をを演出しています。イヤホンの最も頻繁に触れる部分であるミッドフレームをピュアチタン製にすることで剛性と耐腐食性を持ち、シェルを保護し、日常的な摩耗や損傷に強く、まさにフラッグシップ製品としての品質を持ちます。

7000シリーズアルミシェル

FIIO FH19は7000系のアルミニウム合金を採用し、イヤホンの軽量化と同時に耐久性と強度を確保しました。このおかげで、FH19はより多くのドライバーを搭載し、より複雑な音響設計となっても、快適な装着感を提供します。なお、7000系のアルミニウム合金は、航空機の機体や翼、その他の重要な部品に広く使用されています。高い強度、剛性、耐食性を持つのが特徴です。

こだわりのあるサスペンションボイスコイル設計

フラッグシップレベルのドライバーパフォーマンスを実現するため、FIIO FH19では吊り下げ型のボイスコイル設計を採用しています。この設計では、ボイスコイルのリード線は振動板下のセンターホールから直接配線され、ギャップ内で浮遊するようになっています。このアプローチ方法により、不要な接触がなくなり、追加の接着剤負荷を回避することができます。従来のダイアフラム*に比べ、吊り下げ型ボイスコイルはダイアフラムの動きを均一でスムーズなものにし、他の要因による干渉を最小限に抑え、ダイアフラム本来のポテンシャルを十分に引き出します。

*従来の振動板は、ボイスコイルを振動板表面に接着するために、特定の接着剤に頼ることが多くありました。しかし、この方法は振動板全体の重量を増加させるけでなく、ドライバーに歪みを引き起こす可能性がありました。局所的な重量分布が不均一になると、振動が不規則になったり、振動板の精度が変化したり、さらにはボイスコイルの削れによる歪みが発生したりする可能性があります。最終的に、これはドライバーの全体的な性能に影響します。

4WAYの音響設計

FIIO FH19

「基本的な設計はFH9に由来していますが、FH19は低域と中域のドライバーを更新し、より正確に制御された4ウェイ・クロスオーバー設計に実装することで、FH9を土台としながらも、それをはるかに凌駕しています。低域には独自のプッシュプル式デュアルダイナミックドライバーユニットを採用し、物理的なローパスフィルターに「turbine low-frequency boost technology」を用いることで、ゆったりとしながらも自然な低音を実現しています。また中域には革新的な「3+1セミオープン」アコースティック・レイアウトを導入したBAドライバーを搭載。これは新たに設計された共振キャビティによって補完され、2つの中域を別々に管理することで、より豊かで感情のある中域を実現しています。高域には、FH19は音響ガイド付きの同軸設計を維持しながら、ルビコン社のオーディオグレードのフィルムコンデンサーを内蔵しています。この組み合わせにより、優れた高音域のトーンを維持しながら高い解像度を実現しています。」by Joseph(Chief Engineer Of FIIO IEMs R&D Center)

純銀ケーブルを標準装備

FIIO FH19

FIIO FH19は高純度の純銀ケーブルを標準装備しています。8本の撚り線はそれぞれ28本のコアを持ち、合計224本で構成されています。個々のワイヤーはエナメルで絶縁され、ケーブルはリッツ編みで撚られています。シースには輸入された透明で環境に優しいTPUを使用し、透明感を高めています。さらに、この素材は、長時間の使用によるケーブルの黄変や低温環境での硬直を効果的に防ぎます。なお、このケーブルはLC-RD Pro 2022と同一です。

FIIO FH19 レビュー情報

サウンドの総括

FIIO FH19は、前作FH9の優れた特徴を継承しつつ、新たな技術革新と調音の改良を取り入れたフラッグシップイヤホンです。デュアルダイナミックドライバーを中心に、8ユニット4ウェイ設計で高い音響性能を実現。自然で広がりのある音場、細やかな表現力、そしてバランスの取れたサウンドが特徴です。その音質は、同価格帯のイヤホンや一部の高価格帯イヤホンに比肩するレベルで、全体的に「高解像度」「高ダイナミックレンジ」「リスニングの快適性」を追求しています。

高音域

FIIO FH19の高音域は、Knowles製SWFK-31736複合型バランスアーマチュアユニットによって緻密で透明感のある響きを提供します。空気感や音の伸びを保ちながらも、過度な刺激感を抑えた設計で、長時間のリスニングでも快適です。半開放構造と組み合わせることで、高周波のディテールが豊かに広がり、弦楽器や高音域の打楽器の響きを自然に再現します。

中音域

FIIO FH19の中音域は、Knowlesと共同開発したカスタムユニットにより、厚みと密度が向上しています。ボーカルの表現は特に秀逸で、深みのある男性ボーカルや繊細な女性ボーカルを豊かに描き出します。中音域の歯雑音を抑制するフィルタ装置を採用しており、聞き疲れを軽減しつつ、情感豊かな表現を可能にしています。

低音域

FH19の低音域は、革新的な「デュアルダイナミックドライバー」構造により、深みと力強さが際立っています。特に低音の量感と制御性が優れており、大音量時でも歪みや濁りを感じさせません。大型ヘッドホンに匹敵する低音のスケール感と深さは、映画やゲームなどの臨場感をさらに高めます。同時に、余韻の収束が自然で、低音が中音域に干渉することも抑えられています。

音場/サウンドステージ

セミオープン型の設計により、FH19は広大な音場を実現。横方向だけでなく縦方向(Z軸)にも広がりがあり、楽器やボーカルの定位感が非常に優れています。クラシックやライブ録音での臨場感は格別で、音楽の広がりとリアリティを存分に楽しむことができます。特に低音域がしっかりと奥行きを作り出し、全体の立体感をさらに強化しています。

ダイナミックレンジとレスポンス

FH19は、非常に広いダイナミックレンジとレスポンスを備えています。音量やテンポの急激な変化にも柔軟に対応し、特にダイナミックな楽曲やサントラでその性能が発揮されます。レスポンスは速く、それでいて適度な余韻を残す設計が、楽曲全体をより自然にまとめています。

デザインと構造

FH19の筐体は、7系航空アルミ合金と純チタンを使用し、高い剛性と軽量性を実現。重量は片耳12gと軽量で、耳の形状に合わせたデザインにより長時間装着しても快適です。また、22種類のイヤーチップと3種類の交換可能な音響フィルターにより、ユーザーが音質や快適性を自由にカスタマイズ可能です。

ケーブル

付属の224芯純銀ケーブルは、音の解像度と透明感を向上させ、耐久性にも優れています。3.5mmと4.4mmプラグの切り替えに対応し、MMCXコネクタにより他ブランドのイヤホンとも互換性があります。ケーブルは柔らかく、取り回しが良い設計です。

どんなリスナーに最適か

  • 幅広い音楽ジャンルを楽しみたい人:FH19はジャンルを問わず対応可能で、オールラウンドなイヤホンを探している人
  • 高解像度かつ自然なサウンドを求める人:過剰に刺激的でなく、長時間リスニングにも適したチューニングを求める人
  • 音楽のディテールや空間表現を重視する人:音場の広がりや楽器の細かなニュアンスに価値を感じる人。

避けたほうが良いケース

  • 超ドンシャリ型や派手な音を好む人:FH19は自然でバランスの取れた音作りのため、極端に低音が強調されたり高域がシャープな音を求める人には向いていません。
  • 軽量・ミニマルなデザインにこだわる人:筐体がやや厚めのため、コンパクトなデザインを求める場合は他の選択肢が良いでしょう。
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EARL(ライフスタイルDX) 
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