概要
- シングルダイナミックドライバー
- 4つのサウンドスタイルに調整可能
- 価格は約1万円
デザイン レビュー
他の製品同様、TANCHJIMのデザインIDを引き継いでいるので、特にコメントすることはないですが、いつも通り綺麗なシルバーカラーと鏡面の組み合わせが素敵です。
装着感レビュー
イヤホンのサイズは小さい部類に入ります。そのため密閉感や遮音性はあまりありませんが、圧迫感など耳への負荷は感じません。私は耳穴が小さい方なので嬉しいサイズで、他のイヤホンより長く着けていられます。 またイヤホンの形状は一般的なCIEM型というより、Shureのイヤホンのようなフットボール型に近く、ケーブルとのコネクタ部分がやや前方に配置にされていています。これによりケーブルを耳に沿うようにフィットさせやすいです。CIEM型の形状で回転できない2ピンだとケーブルが耳に外れやすい方でも比較的、ケーブルを耳にフィットさせやすいと思います。
サウンドレビュー
今回周波数特性は公式画像を借りました。それぞれのサウンドスタイル時の周波数特性はGIFをご覧ください。サウンドスタイル調整時にマイナスドライバーを使って回しますが、該当の位置に来るとカチっとハマる箇所があるので、回しすぎる、位置が曖昧になることはなかったです。 まず全体のスタイルで共通することは固め、冷たい(乾いている)サウンドです。 調整可能な4つのサウンドスタイルによって余韻や残響感に大きな変化があり、次いでボーカル、低音の感じ方にも変化を感じます。
サウンドスタイルは4つの設定がありますが、ATMOSPHERE:矢印内向(ノズル側)とPOP:矢印上向(コネクタ側)、MONITORING:矢印下向とNATURAL:矢印外向がそれぞれ近いスタイルです。 デフォルトの状態のATMOSPHERE:矢印内向(ノズル側)では、残響感があり、透き通るような印象のあるサウンドが特徴的です。次にPOP:矢印上向(コネクタ側)にすると若干、ボーカルの口の形がはっきりするような印象を受けます。前述の通り、この二つの空気感は似ています。
次にMONITORING:矢印下向で、ATMOSPHEREとPOPに対して残響感が結構少なくなります。音と音の切れ目が出てきて、ハキハキとしたような印象に変わります。低音の量感は周波数特性の通り、最も少ない(感じにくい)です。そのためボーカルの声はよりはっきりと感じます。これはPOPよりもです。次にNATURAL:矢印外向になると低音が少しあがってきて、いわゆるリスニング系のV字型スタイルに最も近いバランスになります。 最後に、ドライバーがないと回しにくいので外出先で気軽にというわけにはいかないですが、曲によってサウンドスタイルを合わせていくという楽しみもあるイヤホンでした。ただし固い、冷たい(乾いている)というサウンドの素性が大きく変わるわけではない点は留意してください。